民間企業
ゼミで培った思考力と伝達力を活かし、
尊敬する母のように多くの人を支える存在へ。
内定先についてお聞かせください。
株式会社福井村田製作所から内定をいただきました。
福井村田製作所は村田グループの主力製品を生産する最大の事業拠点で、新商品の開発から量産化に必要な工法や技術の開発までを行う、マザーファクトリー(いくつかの工場の中で中心的役割を果たす工場)としての役割も担っています。
まだどの部署に配属されるか決まっていませんが、入社後は一般事務アシスタント職として村田製作所のバックオフィス業務を支えていく予定です。就職活動で人事の方にお世話になったので人事のサポートにも興味があり、人事部への配属希望を出していますが、どんな部署であってもバックオフィス業務は、企業の経営資源である「ヒト」「モノ」「カネ」「情報」を管理する重要な業務です。福井村田製作所の業務改善や生産性向上に貢献できるように頑張っていきたいです。
最初からメーカーを目指されていたのですか?
高校生の頃は、地元福井に貢献できる職業として公務員を考えていました。そのため、公務員合格に実績のある経法大への進学を決めたのですが、大学でいろいろ学んでいくうちに視野が広がっていき、民間企業も見てみたいと思うようになりました。実際にインターンシップに参加したり、興味のある企業の説明会に行ってみたりする中で、より多様な可能性のある民間企業に魅力を感じて方向転換を決意。中でも福井村田製作所は、地元で有名な企業であり、私の両親も勤務しているので、絶対に受けたいと思って選考に参加しました。
大学ではどのような学修に取り組まれたのですか?
国際学部なので英語はもちろん、幅広い国際教養や異文化理解について学修しました。特に印象に残っている授業は2年生の時に履修した「国際紛争の平和的解決と国際法」です。高校生の頃から法律に興味があったので、国際法について深く学修できるこの授業はとてもおもしろかったです。日露戦争のドキュメンタリー映像を見ながら、国際法がどのように関連しているのかを学ぶ授業だったので、具体的にイメージしながら法律を理解できました。
ゼミでは参考文献の要約と、そのプレゼンを繰り返し行ないました。参考文献はJTB総合研究所が発行している「観光概論」。観光の起源や歴史、変化を「データによる実態分析・観光地開発・観光行政の動向」の観点から多面的に概説されています。各自が割り振られた担当分野を要約・プレゼンし、その後、質疑応答にうつります。それまで本格的にプレゼンテーション資料をつくったり、発表したりする経験がなかったので、最初はかなり戸惑いました。それでも、毎回先生からいただくフィードバックの内容を改善していくことで、とても成長できた実感があります。また、グループで研究やプレゼンする機会も多かったので、人見知りで自分の考えを話すのが苦手だった私も、ゼミのおかげで自分の意見をまとめる思考力と、それをはっきり人に伝える伝達力が身についたと思っています。ゼミで培ったこの力は面接にも活かされました。人をサポートするためには、自分で考えて動き、それを周りが納得するように伝える必要があるため、社会人になっても活きてくるはずです。
大学生活で印象に残っていることはありますか?
1年生の時、海外語学研修でカナダへ行ったことが一番印象に残っています。当時は英語力が低かったので、ホームステイ先の家族ともうまくコミュニケーションを取ることができませんでした。どの単語を使って、どのように表現すれば思いが伝わるか。毎日必死に工夫して、何とかコミュニケーションを取っていました。また、カナダには多国籍の人々が住んでおり、多様な文化に触れることができるため、留学中は積極的に交流をはかるようにしていました。人見知りだった私がここまで積極的に頑張れたのは「この留学を少しでも有意義な時間にしたい」という思いがあったからです。国際学部を志望した理由のひとつが留学だったこともあり、この貴重な機会を何としても力に変えたいと出発前から思っていました。実際に留学を経験したことで、物事を諦めない強い精神力が身についたと感じています。
陸上競技部での活動も思い出深いですね。私は人をサポートするのが好きなので、高校生の頃から陸上部のマネージャーをやっていました。高校の頃は練習のサポートくらいでしたが、大学では練習のサポート以外にも、練習場所の手配や合宿中の料理など、マネージャーの役割が一気に広がりました。マネージャーの人数が少なかったので、一人ひとりの負担は多くなりましたが、その分やりがいも大きく、部員から感謝の言葉をかけられるのがとてもうれしかったです。陸上は個人プレーのように思われがちですが、個人種目であっても見えない絆でつながっていて、チーム全員の支えが力になる競技です。そんな陸上競技部を支えるマネージャーという役割は私の性格にもぴったりで、「やっぱり私は人のために働くことが好きなんだな」と改めて認識できました。
就職活動に向けて、どのような準備をされましたか?
キャリアセンターで面接の練習をしていただきました。良いところは褒めつつ、ダメなところはしっかり指摘していただいたので、とても有り難かったです。客観的に自分を見つめ直す方法として、周りの人の意見を聞くのが良いとアドバイスしていただいたので、家族や友人に「私ってどんな人間だと思う?」とヒアリングしたところ、自分の想像していた内容と違っていました。私の自己評価が低すぎたのかもしれませんが、周りからの評価はかなり良く、「もっと自分に自信を持った方がいいよ」と言ってもらったのは驚きでした。
他にも、就活実践キャンプに参加して模擬面接を受けたり、「国際キャリア演習」の先生に面接の練習をしていただいたりしましたが、あまり練習しすぎると模範解答を暗唱しているような感じになってしまうと感じたので、あとは本番の面接試験で対応力を磨くことにしました。
福井村田製作所の選考には、どのように臨まれましたか?
一次面接はオンラインで行われ、最近読んだ本や大学で取り組んできたことなど、定番の質問を聞かれました。とても緊張していましたが、練習と実践で培ってきた力を発揮して問題なくクリアできました。その次が最終面接で、こちらもオンラインでの実施でした。役員の方による面接だったので、一次面接よりもはるかに緊張しました。自己PRや入社後にやりたいことなど、聞かれたことに対して答えるものの、相手の反応はそれほど良くありませんでした。全体的に手応えを感じないまま面接は終了し、選考が終了した安堵と「これは落ちたかも」という不安が入り混じった複雑な気持ちでパソコンを見つめていたのを覚えています。そのため、予想に反して面接が終了した約2時間後に内定の電話が掛かってきた時は、飛び上がって喜びました。
今後の抱負についてお聞かせください。
一番尊敬し、憧れの存在は母です。何百人もの従業員がいる部署を経理面から支えている母は本当に格好いいと思っています。何より働きながら私を育ててくれ、とても尊敬しています。そんな母のように自分もなりたいと思っています。人事部への配属を希望していますが、どの部署に配属されたとしても母のように多くの人を支えられる人材になり、福井村田製作所に貢献していきたいです。
※掲載内容は取材当時のものです。