民間企業
警察官から保険業界へ進路を変更。
それでも、「人のためになる」という思いだけは変わらない。
内定先について教えてください。
明治安田生命保険相互会社から内定をいただきました。
明治安田生命は、生命保険事業のパイオニア企業として、お客様の声を何よりも大切にし、お客様の思いに応え続けることを大切にしている保険会社です。私は法人営業で内定をいただいているので、企業や官公庁などに向けた保険商品や各種サービスを提供することになります。
元々、警察官をめざしていたと伺いましたが?
はい。子どもの頃から「人のためになる仕事がしたい」という思いがあり、ずっと警察官をめざしていました。経法大に入学したのもその夢を叶えるためですし、4年生になるまでずっと警察官になるための勉強を継続してきました。でも、公務員一本では就職浪人をするかもという危機感もあったので、民間の合同企業説明会にも参加していたんです。ただ、ピンとくる企業になかなか出会えず、民間企業の選考を受けないまま時間だけが過ぎていってしまいました。
保険業界に興味を持ったのは、いつ頃のことですか?
4年生の5月になってからです。経法大のキャリアセンターが主催する業界セミナーに参加した際、明治安田生命に入社された卒業生が来られていて、「保険は人生になくてはならないもの」という話を聞きました。警察官は人命や安全を守るために必要不可欠な職業ですが、保険も人生を支え守るという意味では警察官と同様に必要不可欠なものです。卒業生の方のお話を聞くまで保険業界については無知でしたが、このセミナーをきっかけに保険業界に魅力を感じるようになりました。
また、とても働きやすい環境で仕事が楽しいと仰っていたのも印象的でした。保険外交員というとノルマが厳しいイメージでしたが、明治安田生命はノルマ達成の圧力がまったくなく、むしろ上司がサポートしてくれるので働きやすいとのことでした。私は結婚や出産を経ても働き続けたいと思っているので、女性社員が多く、女性のキャリア形成を応援してくれる明治安田生命なら自分らしく働けると感じ明治安田生命に対する興味が湧き始めました。
大学ではどのような学修に取り組まれましたか?
1年生から4年生まで、ずっと「Sコース(特修講座)」で公務員採用試験の勉強を続けてきました。結果として、警察官の道へは進みませんでしたが、ここで培ってきた「努力を継続する力」は、畑違いの保険業界で新しいことを勉強する際に必ず役に立つと思っています。
また、これも公務員のための授業ですが、「公務員特別演習」では面接練習などを通して、公務員に限らず、社会人としても役立つ素養を学ぶことができました。また、ニュースからテーマを選んでディスカッションすることも多かったので、論理的に話す力やコミュニケーション能力が確実に磨かれたと感じています。自分の立場だけで意見するのではなく、事件の被害者や被災者などそれぞれの立場を想像し、考えを述べるよう意識していたので、他者の立場を考える習慣も身につきました。保険の営業でもお客様の状況・環境から将来のリスクとそれに必要な対策を想像し、最適な保険商品を提案するスキルとして役立つと思います。
大学生活の中で印象に残っていることはありますか?
2年生の法学部学生研究発表大会で司会進行役を務めたことです。全体のスケジュールを把握しながら進行しなければいけないのですが、特にタイムキーピングが大変でした。興味深い研究発表だと先生からの質疑にも熱が入り、時間が押してしまうんです。でも進行を滞らせるわけにはいきませんから、学部長クラスの先生が話していても臆することなく割って入ることもありました。不測の事態でスケジュールが狂うこともあるので、とにかくスムーズに進行できるよう終始気を張っていました。でも大勢の人前に立ちながらのイベント進行という貴重な体験ができて、本当によかったと思います。
就職活動に向けて、先生からはどんなサポートがありましたか?
「公務員特別演習」では、元警察官署長であられた西口先生に面接練習を何度もしていただきました。警察官採用のための面接練習でしたが、熱意を伝える手法や立ち居振る舞いなどは、明治安田生命の面接でも活かすことができたと思います。
私の場合、警察官から明治安田生命に気持ちが傾きはじめて、公務員か民間企業かですごく悩んでいたので、西口先生の存在はとても大きかったですね。ご飯も食べられないほど体調を崩し悩んだ時期に、ずっと相談相手になって支えてくださいましたし、たくさんアドバイスもいただきました。おかげで進路の決心もついたので、西口先生には本当に感謝の気持ちしかありません。
明治安田生命の選考には、どのように臨まれましたか?
WEBサイトから提出したエントリーシートには、警察官をめざしていることも正直に書きました。周りからはエントリーシートの内容に苦心したという話を聞きましたが、私の場合は素直な気持ちを書いただけなので、特に問題はなかったですね。
一次面接では、やはり警察官を志望していることについて質問されましたが、決して「警察を志望しているのにうちの会社にくるの?」という懐疑的なものではなく、警察官をめざしていることも含めて私の思いや人間性を見てくださっていると感じ、とても嬉しかったです。二次面接も同様で、選考が進むにつれて志望度がぐんぐん上がっていきました。とはいえ、その時点では警察の選考結果が出ていませんでしたし、完全に志望が固まったわけではありませんでした。
最終面接では「もし明治安田生命と警察の両方に受かったらどうしますか?」と聞かれましたが、ここで調子よく明治安田生命ですと答えても嘘になってしまいます。だから「それぞれにいいところがあるので、正直まだ迷っています」と、本当の思いを伝えました。すると「本来は一次・二次の面接官、リクルーターとも協議して決めることですが、松本さんは満場一致で内定決定です」と、その場で内定をいただきました。
その後、警察は一次募集不合格という残念な結果になりました。二次募集のチャンスもあったので、引き続き受験するかどうか正直悩みました。明治安田生命の方も「受けてもいいんだよ」と言ってくださいましたが、二次募集の結果が出る11月まで待つより、保険外交員として必要なFP(ファイナンシャルプランナー)の勉強をはじめたいという思いが強くなり、警察官はきっぱりと諦めました。今は月1回、会社主催のFPの勉強会に参加しています。まったく知識がないゼロからのスタートなので、会社からサポートしていただけるのはとてもありがたいです。
今後の抱負についてお聞かせください。
まずは、FP3級を取得することが目標です。新入社員は入社後半年間、FP3級の勉強をみっちりと行ない、全員が合格しないといけません。でも、入社前の1月にも試験があるので、一足先に在学中に合格できるよう勉強している最中です。法学部出身の私にとっては馴染みのない単語が多くて苦労ばかりですが、資格を取得して自信を持って新社会人になりたいと思っています。
また、明治安田生命は、お客様を第一に考える会社です。働く業界が変わっても「人のためになる仕事がしたい」という思いは変わらないので、「これくらいやればいいか」と簡単に満足せず、常に高い水準の仕事ができるよう取り組みたいですね。常に上の立場をめざし、まずは部署のグループリーダーになりたいと思っています。
※掲載内容は取材当時のものです。