民間企業
挑戦することで出会えた、新たな自分。
地域の人々にとって当たり前の存在になれるよう、がんばりたい。
内定先についてお聞かせください。
日本郵便株式会社から内定をいただきました。
みなさんも一度は郵便局を利用したことがあると思いますが、日本郵便株式会社は郵便局を全国津々浦々で展開・運営している企業です。そのネットワークを最大限に活かして、地域のニーズに合った商品やサービスを提供し、人々の生活をトータルにサポートしています。
日本郵便の職種は、サービスや仕組みを創る「総合職」、お客様にサービスを提供する「地域基幹職」と「一般職」に分かれますが、その中でも僕はお客様に最も近い立場でサービスを提供していく「地域基幹職JP金融アドバイザーコース」で働くことが決まっています。個人や法人のお客様を訪問して、郵便局で取り扱う商品の中から、それぞれのライフプランに最適な商品をお勧めするのが主な仕事です。
どのようなきっかけで、日本郵便に興味を持たれたのですか?
きっかけは、日本郵便で働いている叔母の一言でした。「郵便の仕事をするという選択肢はないの?」。就活当初、金融業界をめざしていた僕に、叔母がそう言ったんです。もともと、人の役に立つ仕事がしたいという思いがあったので、地域に根ざした信用金庫などをめざしていたんですが、「近畿だけでも3,400以上、全国で24,000以上の郵便局がある日本郵便の方が、より地域に根ざした存在として人々の役に立てるんじゃないか」、そう思い始めて、日本郵便に惹かれていきました。
金融業界をめざすきっかけは、高校時代に、FP(ファイナンシャル・プランナー)の方が出演している「ためになるお金の話」というラジオ番組のワンコーナーを聴いていて、金融やFPに興味を持ったからです。「工業高校を卒業したら、全然ちがう分野だけどFPの資格取得に挑戦してみたい」。経法大には、そんな僕の想いに応えてくれる充実したサポート体制があったので進学することを決めました。実際、1年生の時にFP技能検定3級を受験し、見事合格することができました。2級にも挑戦しましたが、残念ながら落ちてしまったので、いつか再チャレンジしたいと思っています。
大学生活の中で印象に残っていることはありますか?
2年生の時に出場した学生研究発表大会が一番印象に残っています。ゼミからは4チームが出場しましたが、「教育格差」という難しいテーマを選択したこともあり、僕たちのチームが最も頻繁に集まって議論を重ねたと思います。チーム一丸となって発表準備を進めましたが、調べ物をするのは僕以外のメンバーが適任であったため、僕はプレゼンターとしてチームに貢献することにしました。こんな風に言うと、まるで人前で話すのが得意かのように聞こえますが、その正反対でむしろ苦手でした。でも、苦手だからこそ挑戦してみたい、一生懸命努力してチームの力になりたいと思ったんです。最初は緊張してうまく話せませんでしたが、チームメンバーの前で何度もプレゼン練習を重ね、その度に改善点を洗い出していったり、教職課程で模擬授業を経験している友人にアドバイスをもらったりしていくうちに、自分でもプレゼンスキルが向上していくのを実感するようになりました。
そして、いよいよ大会当日。どれほど練習しても、本番前はやはり緊張はするもの。でも、ひとたび発表が始まってしまえば、緊張は心地よい高揚感に変わり、積み重ねてきた練習の成果が見事に発揮できました。結果、僕たちのチームは最優秀賞に選ばれ、チーム全員で喜びを分かち合うことができました。苦手なことでも積極的に挑戦していけば、新しい可能性が広がっていくんだと身をもって感じられた出来事です。
その経験は、就職活動にも活かされたのですね。
そうですね。人前で堂々と意見を言えるようになったので、大いに活かされたと思います。沖縄にいる母にも「あんた変わったね。自分の気持ちを前面に押し出すようになったね」と言われたくらいです。また、3年生の時に参加した就活実践キャンプでの経験も非常に役立ちました。研究発表大会のようなプレゼンと、就活の面接では雰囲気がまったく異なります。就活実践キャンプでは、実際の面接のような緊張感の中で面接練習ができるので、より実践的な課題を見つけることができ、就活への意識が一気に高まりました。自分が今まで何を大切にして、どんなことに取り組んできたのか。自分と向き合う時間が多くなり、自己分析を深めるきっかけにもなりました。
また、ゼミの仲間やBLP(ビジネスリーダープログラム)を履修している友人と情報を共有したり、お互いに意見を言い合ったりできたのも、就活の貴重な糧になりました。特に心強かったのが、奄美沖縄会というサークル内でのつながりですね。全学年に奄美沖縄会のメンバーがいるので、先輩から就活に関する様々なアドバイスを頂けました。本来の奄美沖縄会の活動は、沖縄の伝統芸能であるエイサーを地域の福祉施設などで踊り、盛り上げていくことなんですが、こうした同郷のつながりも、沖縄から遠く離れた土地で暮らす者にとっては大きな支えとなりました。
日本郵便の選考もスムーズに進みましたか?
はい。日本郵便を受ける前に、いくつか信用金庫の採用試験を経験していたアドバンテージもありますが、あまり緊張することなく受験することができました。一次面接でも、二次面接でも、自分を飾り立てることなく、素直な自分の気持ちを伝えられたのが良かったんだと思います。
それでも、メールで内定通知を受けた時は、まず安堵の気持ちが湧いてきました。それから、日を追うごとに段々と喜びが増していきましたね。日本郵便を勧めてくれた叔母にも、すぐに連絡を入れましたが、「これからが大変だよ。覚えなくちゃいけないことが山のようにあるから、現状に満足せず、これからも頑張ってね」と激励の言葉を頂きました。大学生活の中で磨いてきた個性を、これからは社会の中でさらに磨いて地域の力になっていくんだ。そう強く思いました。
今後の抱負についてお聞かせください。
最初は勉強することだらけだと思います。でも、不安な気持ちはありません。大学生活でしてきたように、新たな挑戦を続けていけばいいんです。そうやって、へこたれることなく、着実に知識や経験を身につけていくことが当面の目標です。将来的には、郵便局が地域の人にとって当たり前の存在であるように、僕も地域の人たちにとって身近で無くてはならない存在になりたいと思っています。「何かあったら野原くんに相談すればいい」。そんな風に思ってもらえる存在になれるよう、努力していきたいですね。また、大学で先輩からいろいろと声を掛けてもらったように、後輩には積極的に声を掛けて、社内においても頼られる存在になっていきたいです。
※掲載内容は取材当時のものです。