民間企業
「誰かの力になりたい」その一心で挑んだ就活。
保険という形で、それを実現できるのが何よりうれしい。
内定先について教えてください。
日本郵政株式会社から内定をいただきました。
日本郵政グループは全国にある郵便局を拠点に、郵便・貯金・保険の3事業を展開している企業です。「そばにいるから、できることがある。」というスローガンを掲げ、地域とお客様の生活を支える「トータル生活サポート企業グループ」をめざしています。私は地元・九州の「かんぽ生命保険」グループに配属される予定なので、地域の個人宅をまわって保険の営業をすることになります。
日本郵政を志望したきっかけは何ですか?
高校生の頃から、「誰かの力になる仕事」がしたいと思っていました。だから、大学入学当初は町づくりの中枢を担う公務員を志望していたんです。でも、4年生になった時、将来を幅広く模索しようと思って参加した合同企業説明会で、日本郵政に出会いました。全国展開している郵便局を軸に、地域の人々の暮らしを支えている日本郵政は、公務員よりも身近で幅広いサポートができるのではないか。そう考えるようになり、日本郵政へと気持ちが傾いていきました。
大学では、どのような学修に取り組まれたのですか?
国際法について深く学びました。高校生の頃、公民の授業で国際法について少し学んで以来、もっと深く追求していきたいと思うようになり、経法大への進学を決めました。最初は法学部への進学を考えていましたが、国際学部では、よりグローバルな視点で国際法について学べるのではと考え、国際学部を選択。その考えの通り、国際人道法という興味深いテーマに出会うことができ、その勉強にのめり込んでいきました。
国際人道法は、戦争において一般市民や病人、負傷した戦闘員、戦争捕虜の人道的な保護を定めた国際法です。2年生のゼミで本格的に国際人道法について学びはじめ、専門知識を深めていきました。その過程で特に興味を持ったのが、第二次世界大戦時に、ナチスドイツによって行われたユダヤ人の迫害および大量虐殺であるホロコーストです。4年生からは卒業論文のテーマに定め、ホロコーストが起こったメカニズムを解明しながら、国際刑事裁判における矛盾点や課題について研究しています。
経済学の勉強にも励まれたそうですね。
はい。1年生の時に初めて「ミクロ経済学」で経済の勉強をしたんですが、この授業で経済学のおもしろさに目覚めました。需要と供給のバランスの話など、初めて知ることが多く、すべてが新鮮に感じました。そこから経済への興味が一気に広がり、「マクロ経済学」や「アメリカ経済論」、「ヨーロッパ経済論」、「ロシア経済論」、「中国経済論」など、各国の経済論へと学びを広げていった感じです。各国の経済を学んでいくなかでおもしろかったのが、どの国にも経済格差が存在しているということ。たとえ先進国であっても、国内に必ず格差を抱えているんです。1年生の時にフィールド・プロジェクトで上海に行き、最先端の都市と農村地域の両方を回って経済格差を肌で感じていたので、経済学の観点からその実情に迫っていくのはとても刺激的な経験でしたね。
就職活動に向けて、どのような準備をされましたか?
3年生の秋に履修した「ディベート実践」は、就職活動のために受けた授業ではありませんが、本番の面接にも役立つスキルを身につけることができました。相手の話に臨機応変に対応し、相手をどう説得するのか。相手にどう興味を持ってもらうのか。実践的な対話術を学ぶことができ、コミュニケーションスキルが大きく伸びたと感じています。さらに、ひとつ上のスキルを身につけるために、同じ先生が担当している「ビジネス交渉」という授業も受けました。商品を買ってもらうために、買うべき理由や付加価値をどのように伝えるべきか。そういった実践的な交渉術を学ぶことができました。このスキルは、自分を売り込む就職活動にも役立ちましたが、日本郵政での営業職に必ず活きてくると思います。
また、就活実践キャンプに参加して面接練習にも励みました。まわりの人に自分の長所や短所をヒアリングして自己PR文を考えていたことから、自信を持って臨んだのですが、蓋を開けてみれば結果はボロボロ。考えていた内容がすべて打ち砕かれたようで、挫折しそうにもなりましたが、どこをどう修正していけばいいのか、細かな部分までとことん指導していただけたので、キャンプが終わる頃には面接スキルも精神面も大きく成長できたと感じています。
キャリアセンターでも、模擬面接やエントリーシートを添削いただきました。自分なりに考え抜いたエントリーシートでも、キャリアコンサルタントの方にかかれば、「その強みをこの会社でどう活かしていこうと考えているの?」など、さらに一歩踏み込んだ視点からの指摘が入ります。詰めが甘い部分が浮き彫りになったことが、質の高いエントリーシートにつながったと思います。
日本郵政の選考には、どのように臨まれましたか?
一次選考は、数学と文章理解のWEB試験でした。落ち着いたら解ける問題なんですが、1問ごとの時間が短いためどうしても焦ってしまい、思うように解くことができませんでしたが、結果として一次選考は通過となりました。
しかし、ホッとしたのも束の間。次は二次選考の面接です。大学の面接練習では、「では、自己PRからお願いします」と言われて答えていくという流れでしたが、この時はエントリーシートの内容に関する質問から始まり、出鼻を挫かれてしまいました。それでも、すぐに気持ちを立て直し、しっかりコミュニケーションが取れたのは、面接練習やディベートなどで培った対応力があったからだと思います。
最終面接では、二次面接の内容をさらに詳しく聞かれていきした。取り繕ったことは言わず、思ったことを素直に伝えていきましたが、選考が終わった帰り道で「あの時は、もっとこう言っておけば良かった」という後悔が次々と出てきました。そのため、正直なところ、「これは落ちているだろうな」と思っていたので、内定通知のメールが来た時は本当にうれしかったですね。これで「誰かの力になる仕事がしたい」という思いを実現できる。そう思うと目頭が熱くなりました。
日本郵政の選考は、祖母の家がある九州で受けていたことから、家族や親戚が励ましてくれ、就職活動中は本当に多くの人に支えていただきました。そんな思いがあったからこそ、お世話になった人たちに内定という形で恩返しできて本当に良かったです。
今後の抱負についてお聞かせください。
保険はお客様の一生に寄り添っていくものです。ずっと抱いてきた「誰かの力になる仕事がしたい」という思いを、保険という商品で実践しながら、一人ひとりに合わせた人生設計のお手伝いをしていきたいですね。そして、社内でも「誰かの力になる仕事」をして、縁の下の力持ちのような存在になりたいと思っています。進路に迷ったり、自信を失くしかけたりもしましたが、高校生の頃から胸に秘めていた思いを、日本郵政で実現できるのが今から楽しみです。
※掲載内容は取材当時のものです。
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