民間企業

人のため、社会のために、役立つ仕事がしたい。
いろいろ迷ったけれど、心から納得できる就職ができた。

日本郵便株式会社 内定伊佐 眞仁 さんShinhito Isa法学部法律学科卒(2018年3月) / 大阪市立 東高校 出身

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内定先についてお聞かせください。

日本郵便株式会社から内定をいただきました。多くの方がご存知の通り、全国の郵便局を運営し、我が国の郵便事業を担っている企業です。
僕は「人の役に立つ仕事がしたい」という想いから、公務員をめざしていました。しかし、民間企業でもそういった仕事ができるということに気づき、以後は広くさまざまな企業に目を向け、最終的にたどり着いたのが、この日本郵便だったというわけです。郵便サービスをはじめ、人々の暮らしになくてはならない事業に取り組んでいることを、魅力と感じました。また「トータル生活サポート企業」をめざし、郵便・貯金・保険などに加え、「みまもりサービス」など、地域社会の生活に密着したサービスを総合的に展開していく姿勢には、大きな将来性を感じています。

当初は、公務員を志望されていたのですか。

はい。1年次からSコース(特修講座)の公務員講座を受講していました。でも2年生くらいまでは、「公務員をめざすんだ」といった強い希望を持っていたわけではありません。自分の将来についてはっきりと決めることができず、「とりあえずSコースを受講してみよう」というくらいの、軽い気持ちでした。2年次には、英語力を生かした職業をめざすためのプログラムも受講しました。好奇心が強いので、「少しでも興味を持ったらやってみる」といった考えからです。
でも3年生になり、自分の将来を本気で考えた時、ふと思い出したのが中学生の頃の経験でした。中学校で生徒会長をしていた僕は、当時の平松大阪市長と大阪市議会の会場でディスカッションを行うという、大阪市の中学生代表の一人として選ばれたのです。テレビ中継もされたその催しで、僕たちは大阪市の課題や解決策について、市長と話し合いました。そんな貴重な体験を通じて実感した、「市民のために」という想いと、そこに力をつくす公務員という仕事への憧れが、再び自分のなかに沸き起こったのです。「めざすなら、やはり公務員だ」、と。僕は改めてそう決心し、以後は公務員になるための学修に力を注ぎました。

公務員をめざす上で、どのような学修に取り組まれましたか?

公務員特別演習で、公務員としての実務経験を持つ藤島先生の指導を受け、地方行政のあり方や市役所職員の仕事などについて深く学びました。
ゼミでも、藤島先生のもとで学びました。ゼミの学修で最も印象に残っているのは、法学部研究発表大会に参加したこと。10人ほどのグループで、カジノ法案をテーマとした研究に取り組み、たくさんの人たちの前で発表しました。最初はメンバー間で意見がまとまらず、グループとしての方向性を定めるのにとても苦心しました。発表方法についても、「どんな構成で、どんな進行で、どんな話し方で行うのが効果的か」を自分たちで考え、発表当日まで試行錯誤を繰り返しました。藤島先生も僕たちの練習にずっと付き合い、アドバイスをしてくださり、とてもありがたかったです。そうして頑張った結果、予選では1位、決勝では3位になることができました。優勝は逃しましたが、満足できる発表ができたと思います。何より「グループで意見をまとめて、それを大勢の人に伝える」という力が身につき、チームワークの大切さも学べたことが、良かったです。将来の仕事にも必ず役立つ、とてもいい経験ができました。

そこから民間企業志望へと、どのように考えが変化されていったのですか?

4年生になり、公務員採用試験をめざす一方で、念のためという考えで、並行して民間企業への就活にも取り組みました。そうして業界研究などを進めるうちに、公務員だけでなく、民間企業でも、人のために役立つ仕事、広く社会のために役立つ仕事ができる、と気が付きました。
特に関心を抱いたのが、IT系の企業でした。「AIの進化が人々の暮らしを大きく変えていく、そこに携わりたい」と考えてのことです。そのほか、鉄道会社にも興味を持ちました。藤島先生に相談すると、JR西日本に就職された先輩を紹介してくださったり、エントリーシートの書き方を丁寧に指導してくださったりと、先生は僕の将来の選択肢の広がりを後押ししてくださいました。先生には本当に、感謝しています。
そして僕は、IT企業や鉄道会社など、さまざまな民間企業の選考を受けました。特に業界を絞らず、「人に役立つ仕事ができる企業」という視点で、就活を進めていきました。

日本郵便の選考には、どのように臨まれましたか?

日本郵便との出会いは、春に行われた合同説明会でした。その時はまだ公務員になることを第一に考えていて、「公的機関に近い企業だし、とりあえず受けてみよう」と思い、説明会に参加したのです。
6月から始まった選考はスムーズに進みました。公務員から民間企業へと気持ちが傾き始めたのも、この頃だったと思います。でもその時点では、日本郵便という企業は決して第一志望ではありませんでした。気持ちが大きく変化したのは、二次面接でのやりとりがあってのことです。
日本郵便の二次面接試験では、面接官の方がこれからの日本社会について話し、それに対する意見を求められました。少子高齢化が進み、世界でこれまで例のなかったようなことが日本に起きる。そのなかで、日本郵便がどんな役割を果たしていけるのか。IT技術の進化などもふまえ、僕は面接官の方のお話に熱心に耳を傾け、積極的に質問をし、自分なりの考えを一生懸命に話しました。そのやりとりのなかで、「この会社で働き、これからの日本のために役立ちたい」という想いが沸き起こっていったのです。

選考が進んでいく段階で、志望の意志が固まったのですね。

はい。ですからこの二次面接に合格したあとの最終面接には、「絶対に受かりたい」という気持ちで臨みました。事前に郵便事業について詳しく調べるなど、しっかりと準備をして。
そして最終面接当日、自分が最初は公務員を志していたこと、選考の段階で日本郵便がどのように社会に貢献できる企業なのかを理解し、入社したいという気持ちが強くなったことなどを、正直に話しました。
後日、内定の知らせをいただいた時は、ホッとしました。自分の想いがきちんと伝わり、それがいい結果につながったということを、とてもうれしく思います。

今後の抱負についてお聞かせください。

まずは郵便、保険、貯金などのサービスにおいて、多くのお客様と接する仕事に携わることになります。そこでお客様に喜んでいただけるものを提供し、お客様の笑顔を見ることが、当面の目標です。例えば保険の仕事なら、お客様の家族構成やライフプランなどをしっかりとうかがい、商品だけにかぎらず、お客様が望まれていること以上の何かを提供できるようになっていきたいと思います。
そして将来的には、いろいろな部署でいろいろな仕事を経験したいと考えています。大きな企業ですから、チャレンジできる仕事の幅も広いですし、好奇心旺盛な自分にはとてもいい舞台が整っていると思います。特に、人事の仕事に興味を持っています。いずれにしても、人のため、社会のために働ける企業だということが、何よりうれしい。いろいろ迷い続けた学生時代でしたが、自分にとって本当にいい就職を実現できました。これからが、楽しみです。

受験生の皆さんへのメッセージ

大学に入ったらまず、自分の強みを鍛えるのがいいと、僕は思います。僕は中学校で生徒会長をしている時、毎朝の校門でのあいさつ運動で、笑顔を心がけました。最初はつくり笑顔でしたが、頑張ってそれを続けるうちに自然な笑顔ができるようになり、そうするとみんなも笑顔であいさつを返してくれるようになったのです。それから笑顔に自信が持て、大学生の時のアルバイト先でも「キミはずっと笑顔だね」とほめてもらえました。どんなことでも、自信が持てるのはいいことです。何か一つ、人より勝ること、誰にも負けないことを見つけて、そこを努力して、伸ばしてください。就職活動でも、その先の人生でも、きっと役に立ちますよ。

※掲載内容は取材当時のものです。

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