民間企業

ずっと憧れていた通関業に晴れて内定!
これからは、世界と繋がり、人々の生活を支えたい。

名鉄観光サービス株式会社 内定板倉 千夏 さんChinatsu Itakura経済学部経営学科卒(2020年3月) / 大阪府立 箕面高校 出身

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内定先についてお聞かせください。

名鉄観光サービス株式会社から内定をいただきました。
名前の通り国内外の旅行商品をメインとして扱う会社ですが、私は国際貨物事業部で配属予定です。現在通関士試験を受験しており、合格すれば通関士としての業務を行う予定です。通関士とは、輸出入の申告、輸入貨物に対する関税や消費税の申告など、通関業を顧客の代理で行う専門職です。名鉄観光サービスではアパレルやテキスタイル、機械部品、化学薬品など、さまざまな貨物を対象に通関サービスを提供しています。

貿易に興味を持たれたきっかけは何ですか?

きっかけは、高校2年の世界史の授業です。飛行機・船舶のような大型の輸送手段や、為替も存在しない紀元前の頃から交易は発達してきたということに驚き、興味を持つようになりました。そんな話を先生にすると、「そんなに貿易に興味があるなら国税専門官を目指してみたら?」と勧められました。そこから国税専門官になるための大学を調べていくうちに、通関士という仕事を知り、こちらに興味が移ったんです。当たり前ですが、通関士になるには貿易に関する経済を学ぶことが大切。また、通関士の資格試験では法律に関する知識も重要です。だからこそ、その両方を習得できる経法大が最適だと思い、この大学に進学しました。

通関士という仕事の魅力は、どこにあるのでしょうか?

名鉄観光サービスで扱う貨物はアパレル製品がメインです。衣服の場合、生地の原料も関税率に関わるため、絹や麻などの自然素材なのか、ナイロンやポリエステルなどの化学繊維なのかまで、こと細かく調べる必要があります。ほかにも生産国や製品が完成するまでの過程など、製品の背景まで明らかにしていくという側面が通関業にはあります。普段何気なく着ている衣服がどうやってできているのかなんて、考えたこともないですよね?でも通関士は製品のトレーサビリティを確保し、原料調達から最終的な消費・廃棄までを把握することで、考えたこともなかった世界を知ることができる。そんな世界が広がる感覚が、私にとっての魅力です。
材料ひとつで関税の適用率が大きく変わるので、正確な書類を作るためには慎重な調査が必要ですし、責任も重大です。でも、作成した書類によって輸入が認可され、海外の製品が私たちの身の回りに流通しても、多くの人はそんな過程なんて知りもしません。通関士はまさに縁の下の力持ちと言える存在です。書類や資料に囲まれたデスクワークが中心で、表舞台に立つ華やかな仕事ではありませんし、一見すると地味に感じるかもしれません。でも、世界中の人と繋がり、輸出入された製品が人々の手に渡り生活を支えると考えると、とてもやりがいを感じます。

大学では、どのような学修に取り組まれたのでしょうか?

2年生で履修した「貿易論(貿易実務)」は、商社で貿易実務に携わっておられた方が先生なので、講義で扱う資料も実際の業務内容に準じたものでした。通関業の仕事とは少し異なりますが、貿易実務の全体像を捉えながら通関業の役割を認識する意味でも参考になりました。4年生になってから履修している「外国為替」の深い内容へとリンクしているようにも思います。「外国為替」の授業では、日米それぞれの書類手続きなどの貿易における手順や、お金の動きに関する知識が詰まっているので、業務に携わる上できっと役立つと思います。
「ヨーロッパ経済論」も興味深かったです。EU内における人の流れや物の動きは、世界経済にも多大な影響をもたらす重要な要素です。EU加盟国間の取引では関税がかからない仕組みですが、非加盟国との通常の貿易では関税はもちろん、煩雑な手続きを要します。そこから生まれるコストやスピードなどの差異を、具体的な事例から学ぶことができました。実際の貿易実務を知れたことは、大変勉強になりました。
3年生から通関士の資格講座も受講しました。WEB形式の授業のため、パソコン・スマホが使える環境であれば自分の好きなタイミングで勉強を進められました。ただ、そうはいっても通関士の試験科目は暗記することが膨大なうえに、法学部ではない私にとって通関業法や関税法などの領域は難解そのもの。電車の中やバイトの休憩中にテキストを見返すなど、隙間時間も上手く活用しながら勉強を進めていきました。つい先日、通関士の試験を受けてきたばかりで、今は結果待ちの状態。会場の雰囲気に飲まれた部分もあり、手応えがあるとは言えませんが、今は結果を待つのみです。

ストリートダンス部でも活躍されていたそうですね?

高校からダンスをしていたんですが、高校のダンス部はコンテスト常連校だったので想像を絶するハードさでした。逆に、経法大のストリートダンス部はコンテストには出場せず、自分のやりたいジャンルのダンスに各自が取り組むスタイル。みんな和気あいあいと自由にダンスを楽しんでいました。ただし、ダンスがうまくなりたければ、自分の体と向き合うしかありません。とことん自分と対峙して自分を磨くという点では、高校での活動と大学での活動に違いはありません。そんな私の姿勢を見てくれてなのか、3年生が引退する時には、次の部長に私を指名してくれました。
部長になってからは、スキルやモチベーションに差がある部員たちをまとめるのに苦労しました。部長と言っても具体的に何をすべきなのか分からなかったですし、会計も兼任していたので、常に仕事に追われていた感じです。そこに勉強やアルバイトも重なってくるので、もう目の回るような日々を過ごしていました。そんな状況を見かねた副部長がある日、一人で背負い込みすぎだった私に助け舟を出してくれたんです。人に頼るのが下手だった私は、そこで初めてまわりの部員を頼るようになり、部の仕事も一気にスムーズになっていきました。周りを信頼することがいかに大切かを、部活を通して学ぶことができました。

就活に向けて、どのような取り組みに力を入れましたか?

何と言っても、就活実践キャンプですね。通関業に関する知識はあっても、ビジネスマナーはまったく知らなかったので、それを学べたキャンプはとてもいい勉強になりました。面接室への入り方、おじぎの仕方といった礼儀作法から、印象良く見える立ち方や話の聞き方・話し方などの実践的なアドバイスまで、社会人としての素養を幅広く教えていただき、就活直前に不安を解消できたのは大きかったと思います。だから、就活には自信を持って臨むことができました。
他にも、部活のOB・OGに人事部の方がいらっしゃったので、面接時にどんな所を見ているのか、評価しているのかなど、リアルな話を聞けたのもアドバンテージになりました。

名鉄観光の選考には、どのように臨まれましたか?

メール提出のエントリーシートには、600字程度で志望理由を記入する欄がありました。「入社後にしたい仕事」の欄には、通関士と決まっていたのでスラスラと書けましたが、志望理由となると少し立ち止まってしまいました。私は名古屋出身ではないので、本社を名古屋に構える名鉄グループについて馴染みがなく、知っていることも多くはありません。さらに、ほとんどの場合、通関士は大手の商社やメーカーに所属していて、企業によって扱う輸入品や特色も異なるため、「なぜ、名鉄観光サービスなのか?」というピンポイントな動機を深掘りするために、企業研究にはかなり時間をかけました。
面接に関しては、就活キャンプで不安を解消できたとはいえ、やはり一次は緊張しました。でも、どうやら終始ニコニコしていたようで、意外にも印象はすごく良かったと後から伺うことができました。二次面接では、通関業に就きたいという思いを素直に伝え、無事に最終面接まで進むことができました。最終面接では、社長から「新入社員の8割は通関業に就いてもらうけど、もしかしたら営業職になる可能性もあります。それでも頑張れますか?」と質問されました。名鉄観光サービスは第一志望だったので「もちろん営業の仕事もやりがいがあると思います。営業職を経てから通関士になるのも、それはそれで強みになるはず。ですから、どの部署であっても頑張ります」とお答えし、面接は終了。内定の連絡は、友人の家に部活仲間が集まって遊びに行く支度をしている時にいただきました。そんなタイミングだったので友人たちにも祝ってもらえ、とてもいい思い出になりました。

今後の抱負についてお聞かせください。

今は通関士の試験結果待ちなので、不合格だったとしても、引き続き勉強を頑張っていくつもりです。
また、内定式で「入社までに勉強しておいた方がいいことってありますか?」と人事の方に尋ねたところ、「何もないよ。あと半年しかない学生生活を楽しんでくれたらそれでいい」と言っていただけたので、存分に学生生活も楽しんで、ダンスももっと高めていき、卒論も頑張っていきたいと思っています。
入社後は、通関士の仕事に就けたら、できるだけ早く先輩方に追いつけるように努力したいですね。負けず嫌いなので、「新入社員だから」と思われたくないですし、通関士に合格したとしても、勉強は継続していくつもりです。
そして、通関士としての業務を通じ、手順が変わる船舶と飛行機の両方の輸出入の業務に精通したいです。

受験生の皆さんへのメッセージ

受験校を選ぶ際、たくさん悩み、迷うことが多いかと思います。大学選択で、どうすれば後悔しないかを考えると思うんです。でも、そんなことは考えなくても大丈夫。どんな選択にも間違いなんてないと思っています。自分が選択した環境でどう努力するかで、未来は変わります。むしろ、それが重要なんです。だから信じるままに進んで、精一杯努力すれば大丈夫です。経法大にはいろんな選択肢が広がっているので、きっと楽しいですよ。

※掲載内容は取材当時のものです。

ストリートダンス部

ブレイク・ヒップポップやアニメーション・踊ってみたなどのジャンルの部員が在籍しており、みんなで練習し本学のオープンキャンパスや経法祭、音楽祭、外部のイベントなどに参加して楽しくわいわいダンスしています!
部員のほとんどが大学に入ってからダンスを始めた人ばかりなので初心者の人でも大丈夫!
みんな仲良くアットホームな部活なのでダンスに興味のある方は見学だけでも来てみてください!!

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