民間企業
警察官から民間企業へと大きく進路を変更。
変化を恐れず行動したことで、最高の結果を掴んだ。
内定先についてお聞かせください。
株式会社一条工務店から内定をいただきました。
建築中の家にかけられている防音シートで、名前を見かけた人もいると思いますが、実は「最新年間で最も売れている注文住宅会社」「最新年間で最も多くの太陽光搭載住宅を建てた会社」「最大の工業化住宅工場」の3つの項目で、ギネス世界記録に認定されている工務店です。「お客様よりお客様の家づくりに熱心であろう」という基本理念を掲げているだけあって、一人の担当営業が最初の打ち合わせからアフターメンテナンスまで、ずっと寄り添い続けていきます。私も営業職として入社するので、お客様に対して真摯で親身な対応を心掛けていきたいと思っています。
最初から営業職を目指されていたのですか?
いえ、実は警察官を目指していたんです。今でも警察官の道をあきらめたわけではありません。警察か民間かギリギリまでずっと悩んでいましたが、元警察署長の西口先生に相談した際、「警察官になってから一条工務店に入るのは難しいが、民間企業を経験した後でも警察官になることはできる」とアドバイスをいただき、頭の中がとてもクリアになりました。一条工務店で営業として働くということに、とても大きなやりがいと意義を感じているので、今は営業としてどこまでやれるのか自分を試してみたい気持ちでいっぱいです。
そもそも、警察から民間へ興味が広がったのは、新型コロナウイルス感染症の影響で、誰も想像していなかった世界になり、警察だけしか視野に入れていなかったことに危機感や不安を感じたからです。「もっと視野を広く持って民間企業も見てみるべきだ」と考え、3年生の4月頃から業界を絞らず幅広い企業を調査。アルバイトで接客業をしていたこともあり、また、人とコミュニケーションを取ることが好きだったので、営業職に興味を持つようになりました。7月になって初めてインターンシップに参加したのですが、その企業がたまたま一条工務店だったんです。その時、社員さんに対して住宅を販売する模擬プレゼンに挑戦し、初めて「家を売る」という行為の重大さを認識しました。家族が暮らす場所を提供するという仕事のやりがい。人生で一番大きな買い物に寄り添うという責任。最高品質の性能を提供できる一条工務店の可能性。そのすべてに強く惹かれ、志望するようになりました。
大学では、どのような学修に取り組まれたのですか?
2年生までは「Sコース(特修講座)」で公務員採用試験に向けた筆記対策に取り組んでいました。また、法学部に所属しているので、一条工務店を志望する前から不動産に関連した法律の勉強にも取り組んできました。新入社員の同期には法学部出身ではない人も多く、法律用語や知識、法的思考力を身につけていることは、大きなアドバンテージだと感じています。現在も宅地建物取引士資格試験に向けて勉強中なのですが、2年生の時に履修した「物権法概論」は、宅建の試験対策にも役立つ内容でしたね。物権法は、土地・建物の利用や生活用品の権利関係など、日常生活に直接的に関係する法律なので、社会人になってからも役立つ知識だと思います。また、「不動産と法規制」や「家族と法」も宅建の試験に関連があり、将来にわたって役立つ法知識だと感じています。
また、2年生の時には、公安系のゼミではなく経済系のゼミに所属していたことから、初めて民間企業を目指している学生の考えに触れることができました。公安系を目指す学生は社会に貢献する意識で将来を見ているのに対し、民間企業を目指している学生は自分の成長やキャリアステップを強く意識していました。この意識の違いは私にとって大きな発見で、上を目指して挑戦・努力することの大切さに気付き、「自分も何かに挑戦してみよう」と研究発表大会への出場を決心しました。
大学生活で印象に残っていることはありますか?
初めて出場した2年生の研究発表大会ですね。AIの進化によって、仕事を奪われる人が増えると世間で話題になっていましたが、実際、AIの進化で自動運転が本格化すれば、電車やバスなどの運転士は仕事を奪われるかもしれないし、センサー認識が発達すれば警察官や警備員の数も減るかもしれません。さまざまな業界でAIやロボットに代替される仕事が出たきた場合、そこに関連する法律はどうあるべきか。それを主要なテーマとして研究発表に臨みました。初めて挑戦した割にはうまく発表できたと思っていましたが、順位は予選グループ2位という不完全燃焼な結果でした。しかし、長期間ひとつのことに打ち込み、大学が閉館する時間ギリギリまで友人と議論し合った時間はかけがえのない経験になりました。
また、アルバイト先の飲食店で、社員並みの業務内容をこなし、グループ店舗の中で売上全国一位を達成したことも印象深い出来事ですね。スタッフ全員が自発的に考え行動したからこそ達成できた成果ですが、これは社会人になってからも必要な素養なので、学生のうちにこのような経験ができて良かったと思っています。
就職活動に向けて、どのような準備をされましたか?
キャリア演習で、社会人の基本的なマナーから模擬面接まで、就職活動に必要なことを幅広く教えていただきました。この授業のおかげで就活の基礎力をつけられたと思っています。さらに、就活実践キャンプでは、模擬面接での実践を通して応用力を身につけていきました。警察と民間、両方の模擬面接に参加し、貴重なフィードバックもいただきました。私は自分の長所を話す時に、柔軟性と積極性があるとアピールしていたのですが、「まず積極性をアピールしてから、積極的な行動の結果として柔軟性も身につけることができたという順序で話した方が、あなたの成長が見て取れて良いアピールになるよ」というアドバイスをいただいたんです。自分では冷静にうまく受け答えできているつもりでしたが、このアドバイスを聞いて「確かに」と深く納得したのを覚えています。このような経験は本番の面接でも大いに役立ちました。
一条工務店の選考には、どのように臨まれましたか?
インターンシップに合計3回参加しました。インターンシップ参加者はエントリーシートやSPI(Synthetic Personality Inventory:総合適性検査)は免除されるので、その後すぐに一次面接が行われました。面接はすべてオンラインで実施され、一次面接では通信が途切れてしまったので、かなり焦りました。本社に電話連絡を入れて何とか再開できたので事なきを得ましたが、オンライン面接ならではの不安要素を体験しました。二次面接は人事部長との面接でしたが、雑談のような話が多かったので、リラックスして受け答えできたと思います。雑談の中で性格などを観察されていると思っていたので、リラックスしつつ気は抜かずに話していると、面接官が「一条の基本理念を言ってみて」「インターンシップで何をしたか覚えてる?」など、急に揺さぶりをかけられました。当然、全部覚えていたので、落ち着いて答えることができましたが、気を抜いていたら焦っただろうなと内心ヒヤッとしましたね。最後に面談があって、2月から参加してきた選考はすべて終了。内定の連絡をいただいたのは4月末だったので、振り返ってみれば長い戦いでした。途中不安になることもありましたが、その気持ちに押し潰されずやってこられたのは、大学で身につけた基礎力と応用力のおかげだと思います。
今後の抱負についてお聞かせください。
一条工務店内定という最高の結果を得られたのは、警察官という夢だけに固執せずに、変化を恐れず行動したからだと思っています。配属先である奈良営業所のトップセールスマンは、10年間で150棟以上を販売していると聞きました。たった一人で何十億円もの売上をあげていることに驚きましたが、自分の行動次第で上限なく実績を出していける世界なので、入社後も成長して変わり続けていきたいですね。一条工務店ではまず先輩の下について研修を積み重ね、それをクリアした人から営業として働くことが許されます。そのため、私の直近の目標は同期の中でいち早く営業デビューし、エリア内で売上トップになることです。「お客様よりお客様の家づくりに熱心であろう」という基本理念を胸に、一人でも多くのお客様の幸せをカタチにしていきたいです。
※掲載内容は取材当時のものです。