民間企業
自分が本当にやりたい仕事も、それを実現させる力も、
ゼミやBLPで学ぶなかで、つかみ取ることができた。
内定先についてお聞かせください。
宮崎銀行から内定をいただきました。
僕は宮崎県出身で、大学卒業後は地元の金融機関で働きたいという希望を抱いて就活に取り組んできました。ですから、宮崎県でトップクラスのシェアを誇る金融機関である宮崎銀行から内定をいただけたことを、たいへんうれしく感じています。宮崎銀行は地域社会への貢献を経営の大きな目的としており、「仕事を通じて地元の振興に役立ちたい」という僕自身の想いと重なったということも、志望動機となりました。
金融業界に興味を持ったきっかけについてお聞かせください。
実は、もともとは公務員志望だったんです。高校までラグビーをやってきて、体力にも自信があったので、将来は警察官か消防官になりたいと考え、Sコース(特修講座)の公務員講座を1年生からずっと受講し続けてきました。
その一方で、2年生からは先輩の勧めもあり、ゼミで金融について深く学ぶようになりました。その先輩から「今から公務員だけに絞るのではなく、自分の将来の可能性を広げる意味で、金融も学んでみてはどうか?」とアドバイスを受けてのことです。
実際に学んでみると、とても面白く感じましたね。ゼミの先生は、以前は銀行に勤務されていた、豊富なキャリアを積んでこられた方。実体験を交え、とてもわかりやすく教えてくださったので、金融のしくみだけでなく、金融機関での実務や組織のあり方などにも興味が広がりました。
このゼミで学ぶうちに、新聞記事を読んで、その表面的な内容だけでなく、「そこでどれくらいのお金が動いているか?」といったことまで読み解くことができるようにもなりました。これまでと違った視点で社会を見られるようになり、自分がすごく成長していると感じられたのはうれしかったですね。
ゼミで金融について深く学んだことがきっかけで、金融業界への就職を考えるまでになったのですね?
そうですね。ただ、2年生の秋からBLP(ビジネスリーダープログラム)を受講するようになったことも、大きかったと思います。
金融のゼミの先生がBLPの講師も担当されていたので、BLPには同じゼミの学生が多かったんです。僕は最初、BLPを受講していなかったのですが、BLPを受講しているゼミ生みんなが、どんどん力をつけていくのを目の当たりにして、驚かされました。プレゼンテーション力や文章作成力など、あきらかに差がついていき、「このままでは置いていかれる!」と、あせりを感じて、秋からは僕も受講しようと決めたんです。
BLPでは、会社組織で働くのと同じ感覚で、プロジェクト型の課題に取り組みました。言葉遣いや行動姿勢なども社会人と同じ基準という厳しい環境で学ぶなかで、考える力や表現力、社会人基礎力などが、自然に鍛えられていきました。正直、「もっと早くから受講しておけば良かった」と思いましたね。実際、年に一度の経済学部学生研究発表大会では、その成果を実感しました。毎年、自分のプレゼンテーションが前年より良くなっていることが、目に見えてわかりましたから。
また、BLPの受講生には、銀行や証券会社から内定をもらう先輩が多く、それも刺激になりました。証券会社に就職した先輩からは、実際に仕事をするようになってからの体験談を聞かせてもらう機会もありましたね。複雑な金融商品の意味や価値、仕事の厳しさや評価などについてリアルな話を聞くことで、「金融業界のことをもっと知りたい」という意欲が高まりました。先輩からは「自分が思うようにやって結果が出せる業界」と教わり、「僕も将来、この業界で挑戦したい」と考えるようになっていったんです。
大学生活のなかで、他にも力を注いだことはありますか?
アメリカンフットボール部に所属し、練習に励みました。もともとは警察官・消防官をめざす上での体力づくりが目的でした。6人制のアメフトなのですが、高校までやっていたラグビーとの違いに少しとまどいながらも、人一倍頑張り、楽しく取り組むことができたと思います。
ただ、部活と勉強との両立には苦労しましたね。金融業界と公務員、どちらをめざすかギリギリまで迷って両方の勉強を続け、さらにアルバイトもしていたので、本当に忙しい毎日を過ごしていたんです。それでも中途半端はイヤだったので、練習がきついと感じることがあっても、絶対にやめずに最後までやり通そうと決めていました。そうして頑張った結果、入部した頃はほとんど試合に勝てなかったチームを、全員が力を合わせて3部リーグで準優勝するまでに成長させることができたんです。うれしかったですし、自信になりました。やり通したなかで鍛えられた忍耐力は、社会でも役立つと考えています。
就職活動にはどのように取り組みましたか?
3年生の冬頃から、宮崎の銀行や信用金庫など、地元の金融機関を中心に企業研究や情報収集に努めました。大阪と宮崎を何度も行き来しないといけないことはわかっていたので、早いうちから説明会や選考のスケジュールを調べ、計画的に進めました。企業の情報などは、BLPの先輩からも聞かせてもらえたのが助かりました。
また、本格的な就活を始める前に、SMBC日興證券でのインターンシップに参加できたことは、いい経験になったと思います。キャリア支援課を通じて参加したのですが、5日間、証券会社に通い、実際の証券取引のしくみやその歴史などを、現場で学ぶことができました。他の参加学生とのグループワークにも挑戦しました。そうしたなかで最も実感したのは、社会ではコミュニケーション能力が本当に不可欠なのだな、ということ。周囲と協力して仕事を進めるにも、情報を得ようとするにも、まず自分が周囲にはたらきかけてコミュニケーションをとらないと何も始まらない。証券会社で働く方々や参加学生とのふれあいを通じてそう学び、以後は接客のアルバイトを始めるなど、常日頃からコミュニケーション力の向上を意識するようになりました。
そうして頑張ってきた成果を、宮崎銀行の選考試験で発揮できたのですね。
はい。面接では、BLPで時事問題をテーマにした研究発表に何度も取り組んできたことについて話し、面接官の方も強く関心を示してくださいました。例えば大阪府のカジノ構想について、「君は経済的観点でどのような意見を持っているのか?」と面接官の方が質問してくださり、これに対して自分の意見をしっかりと伝えることができました。
「これなら大丈夫かな」という手応えも得られましたが、それでも電話で内定を知らせていただいた時は、本当にホッとしました。
今後の抱負についてお聞かせください。
入社して3年の間に、同僚の中で営業成績1位になることが当面の目標です。厳しい業界だとは聞いていますが、頑張ってやり通したいと思っています。この想いは、大学でのさまざまな経験のなかで培ってきたつもりです。
そして自分が頑張った成果を自分のなかにとどめてしまうのでなく、周囲にしっかりとアピールできるようになっていきたいですね。自分の強みを発信し、それを周囲にも理解してもらうことで、存在感を示し、目に見える結果を残していきたいと思います。
※掲載内容は取材当時のものです。