民間企業
BLPで自分を高めた大学生活。
今後も知識と人間性を磨いて
お客様に信頼される営業職になる。
内定先についてお聞かせください。
岡三証券から内定をいただきました。岡三証券は、日本の主要証券会社のなかで準大手証券と位置づけられている企業です。個人投資家向けのリテール業務、つまり個人営業を強みとしており、私自身も営業職を務めることが決まっています。同社はもともと三重県で創業し、大阪、東京へ本社を移転してきました。三重県出身で経法大に進学した自分とも重なり、就活において一番ご縁を感じていた会社です。内定をいただき、とてもうれしく思います。
証券業界をめざしたきっかけは、BLP(ビジネスリーダープログラム)の先輩の影響です。その方はSMBC日興証券に勤務されていますが、「自分を成長させたいなら証券会社だ」と言われていたことで興味を持ちました。「厳しい業界だけど、知識面でもスキル面でも成長できる」と。自分もそのような環境に身を置いて、自己成長したいと考えるようになりました。私がBLPに参加した動機とまさに同じです。
BLPへの参加は入学時から決めていたのですか?
はい。そもそも経法大を選んだ理由がBLPの存在でした。講義を普通に受けるだけの大学生活ではなく、社会で生きる実践的な学修ができるプログラムなので、ぜひチャレンジしたいと思いました。
BLPの学修は1年生の「BLPプレ講座」から始まります。リーダーシップやコミュニケーションの基礎など、企業の新人研修を思わせる内容で、たとえばPREP(プレップ法)という話し方や文章構成の理論を学びました。Point(=ポイント、結論)からReason(=理由)、Example(=事例)の順に、再びPointに戻るという語法です。2年生からのプロジェクトに向けて、非常にタメになることを学んでいる実感がありました。
2年生では「コーヒープロジェクト」に参加しました。東大阪市の田代珈琲株式会社との産学連携で、一緒に商品をPRしていくという内容です。扱った商品はスペシャルティーコーヒーという数パーセントしかとれない高品質の豆から作るコーヒーで、これが実においしくて個人的にもハマりました。私自身、これまでコーヒーといえばカフェオレしか飲めなかったのですが、雑味のないものはブラックでもおいしいことを知りました。このプロジェクトは大学生の視点で商品のPR方法を考えるのが課題でした。若い人の多くはブラックコーヒーの味を知らないはずと考え、若年層にこの味を周知するための試飲イベントを仕掛けたところ、「ブラックでも飲める」など非常にいい反響がありました。私たち大学生でも課題に対して何らかのアイデアを出すことは可能だと思いますが、それをプレゼンなどでアウトプットして実現させるというのは、アイデアを持つこととは別のスキルです。この一連のプロセスを体験できたことは大変勉強になりました。
3年生では、八尾市の伝統文化「河内木綿」を製品化して地域活性化に貢献する「河内木綿プロジェクト」に加わりました。プロジェクト内には製品をつくる部署と、情報発信の部署があり、私は販路開拓のため新たに設置されたECサイトの部署を立ち上げる仕事に携わりました。担当は会計。大学から予算をいただいて運営するので、予算請求のための企画書を作成しました。これが結構ハードな業務で、「これは何のために必要なのか」「目的からずれてはいないか」など、厳しい審査を受けることもありました。
この業務を通じて、手段と目的を取り違えないという、非常に大切なことを学びました。就活でBLPの成果をアピールした際にも、手段と目的を常に意識することの重要性を学んだことを伝えました。企業の方も、それは大切な視点だと評価してくださいましたね。
BLPでは他にどんなことを学びましたか?
2年生から企画書や提案書などの書類作成が増えて多忙になりましたので、スケジュール管理の方法を身につけました。授業、BLPと並行してアルバイトもしていたので、そうしなければやっていけないという切実な事情もありました。
BLPは3年生が2年生を指導する体制になっています。2年生のときは身近な先輩から様々なスキルを教わりました。3年生になると今度は自分が指導する立場になりますが、これが本当に勉強になりました。自分の得た知識・技術を他者に伝えることで、より知識が定着していくことを実感しました。後輩以上に先輩が成長する機会といえるかもしれません。
あとはコミュニケーション力ですね。伝え方一つで相手の感じ方が全然違ってくる。コミュニケーションとはこんなに難しいものかと感じることが多々ありました。高校までは友達とお喋りすることがコミュニケーションだと思っていましたが、違いましたね。自分の意思を相手に寸分の狂いもなく伝える。さらに相手の発言を寸分の狂いもなく受け取る。この両方ができてコミュニケーションが成立することを痛感しました。
そして、何よりも大きな学びが、「やる意義を自分で見出すこと」です。BLPでの活動は多忙であり、かつ事務的で地味な作業をすることもあり、時にはモチベーションが下がることもありました。その時に、これは自分のためになる、成長に繋がると信じて、頑張り続けることがBLPをやる真の意義でもあったように感じています。社会に出てからも、誰かにやる意味を聞いて、頑張る大義を教えてもらうのではなくて、自分でやる意義を見出し、自ら行動する人間になりたいと思います。
就活はどのように進めていきましたか?
まず3年生の夏にインターンシップに参加しました。証券会社2社で、そのうちの1社が内定先です。岡三証券のインターンシップは3日間のプログラムでした。グループワークで参加者同士がお勧めの株式の銘柄を話し合ったり、株式や債券についての講義を受けたりして、最終日は営業のロールプレイングに取り組みました。
内定先の選考のプロセスは説明会に参加したあと、通常はエントリーを行うのですが、その前に会社をより知ってもらいたいと先輩社員への質問会を開催してくださいました。正式な選考ではありませんでしたが、見られているという意識で臨みました。その後はエントリー、筆記試験、面接3回を経て内定という流れです。
就活対策の合宿や業界研究セミナーにも参加していますね。
就活対策の合宿は、面接練習において特に成果がありました。初めての面接練習でしたが、ノックして入室する際の基本動作から確認でき、場数をこなすことで感覚をつかめました。合宿に参加してからは、面接練習はしていません。BLPで社会人の方と接する機会が多かったので、話すことに関しては問題ないという手応えはありました。面接本番では、聞かれたことに素直に答えるという自然体で臨みたいと考えたからです。
業界研究セミナーでは、参加されていた企業のうち、証券会社以外のすべての企業の話を聞きました。私の場合、就職対策として出席したのではなく、証券会社勤務になると幅広い業界に対する知識が必要になりますから、そのための基礎知識を学ぼうという考えでセミナーを活用させていただきました。様々な業界の最新動向について、入社前に勉強できたのは有意義でした。
就職後の抱負についてお聞かせください。
内定先のインターンシップを経験して、興味深い仕事だと確信しました。売る商品は形のあるものではありませんので、信用を売っていかなければなりません。就職後はノルマを達成する仕事ではなく、お客様への信用を築き、いずれは君の好きなようにやっていいと言われる営業担当者になりたいと思います。また、自分の能力次第でいい商品をつくれるのも証券営業の特徴だと思います。知識に磨きをかけ、お客様のためになる商品だけを売れるような仕事をしていきたいと思います。それが会社のためにもなるはずです。
※掲載内容は取材当時のものです。