民間企業

身に付けた会計学を活かして、
地域の方や中小企業に目を向け、滋賀県の経済発展に貢献したい。

株式会社滋賀銀行丸岡 稜 さんRyo Maruoka経営学部 / 滋賀県立河瀬高校

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内定先についてお聞かせください。

株式会社滋賀銀行から内定をいただきました。近江商人から受け継いだ「三方よし(売り手よし、買い手よし、世間よし)」の精神で、「自分にきびしく 人には親切 社会につくす」を行動規範として掲げています。滋賀県が本店の銀行として、地域社会の持続的な発展にも尽力しており、地方銀行としていち早くSDGsをビジネスに取り入れ、「しがぎんSDGs宣言」を表明した銀行としても有名です。
元々、地元で働きたいとは思っていましたが、特に滋賀銀行は私が選考に参加した地銀の中で一番働きたいと感じ、自分が働いている姿が想像できる銀行でした。入行後は、法人営業を担当したいと思っています。中小企業が多いため、お客様のお話を聞いて経営改善プランや融資プランを提案し、滋賀県の経済を支えられたらと考えています。

滋賀銀行に興味を持たれたきっかけは何ですか?

金融業界は厳格なイメージがあり、仕事も堅苦しい内容だと思っていましたが、滋賀銀行のインターンシップや選考に参加した際に、そのイメージが変わりました。なぜなら行員のみなさんがすてきな笑顔で働いており、職場にも朗らかさと活気が満ちていたからです。一人でパソコンに向き合い資料をつくるのではなく、一台のパソコンの周りにみんなが集まり「ここはこうした方がよくなる」「これは検討の余地がありそう」など、自由に議論をしながら資料を作られている姿を見て、そのアットホームな雰囲気にとても魅力を感じました。

大学ではどのような学修に取り組まれたのですか?

社会で活かせる実践的な知識を学修したかったので、会計学を中心に履修しました。まず、1年次の「会計学基礎」や「簿記」などの授業で会計のおもしろさに目覚め、さらに学修を深めるために2年次で履修したのが「管理会計論」です。実在する企業の財務諸表を読み解き、その企業の経営や企業活動が会計情報にどのように反映されているのかを学修しました。企業のキャッシュフローや損益分岐点の分析などで会計情報を読み解くだけではなく、同時に企業内でどのように目標化しているのかも知ることができました。また、「連結会計論」では、ステークホルダーに向けて提供される連結会計の仕組みや考え方を学修しました。内容が難しく、中間テストでは思うような結果が出せませんでした。しかし、その悔しさをバネにテキストを何度も解くことで理解を深めていき、学年1位の成績を収めることができました。
3年次の「会計学特別演習」では、会計学の専門書をページごとに分担し、自分なりに解釈して資料を作成、発表しました。講義型の授業とは異なり、自分で考え、理解し、資料の作成や発表もするので、主体的に学修することができ、会計学に対する思考や理解がより深まったと感じています。専門書の内容を資料化するだけではなく、たとえば投資がどれだけ利益につながっているかを表すROE(自己資本利益率)を説明するために、実際に企業のROEを分析し、外部環境も含めた考察を加えることで、よりリアルで社会に出てからも役立つ会計学を学ぶことができました。また、発表内容に対し、会計学のプロである先生から的確なフィードバックをいただける機会は、学会や研究会に参加しないと得られないものなので、「会計学特別演習」は本当に特別な演習だったと感じています。この演習で得た知識や経験は、銀行で経営者相手に話をする際にも必ず役立つはずです。

大学生活で印象に残っていることはありますか?

剣道部での活動が印象に残っています。幼稚園の頃から剣道を始め、小学生から高校生まで主将を務めていたので、大学でも主将に推薦されました。人をサポートするのが好きなので主将をすることに抵抗はありませんでした。しかし、大学の剣道部の環境はこれまでとは大きく違ったので、最初は戸惑う部分もありました。大学の剣道部はモチベーションや価値観が人によって違うため、その中で部員をまとめるのには苦労しました。高校までは顧問の先生が担っていた練習試合の調整なども、大学ではすべて学生だけで行う必要がありました。そのため、部員の協力は必要不可欠でした。部員には積極的に声を掛け、相談に乗り、他の部員も加えて一緒に話を聞くなど、一人ひとりに合わせてアプローチ方法を変え、部全体をマネジメントするようにしていました。周りの人とコミュニケーションを取りながら部を運営していたので、周囲と協力して物事を進める力が身に付いたと感じています。また、剣道は礼節や心の在り方などの人間性を磨けるところも大きな魅力です。これは就職活動でも役に立ち、面接時に緊張していても、「礼儀正しく堂々としているから、緊張しているようには全然見えなかったよ」と面接官の方にも言っていただけるほど、日常生活の振る舞いにも表れていたようです。

就職活動に向けて、どのような準備をされましたか?

元々、行動を起こす前に考えすぎてしまい、物事を先延ばしにしてしまうことがあったので、あまり難しく考えず、インターンシップや企業の座談会に積極的に参加するようにしていました。やらないといけないことは先に計画を立て、それに向けて着実に準備を進めていきました。また、キャリアセンターで毎週面接練習をしていただき、面接官と話をする際の目線や、話す内容についてフィードバックをいただきました。志望動機や質疑応答の内容を想定し文書化して面接練習に臨んでいましたが、最初はこちらの想いがなかなか伝わらない場面もありました。しかし、約1か月半通い面接練習をしていく中で、自分の強みである剣道についてや志望動機などを明確に伝えられるようになり、その成果は本番の面接でも発揮することができました。

今後の抱負についてお聞かせください。

これまでの人生において、人のために動く、人に尽くすということを大切にしてきました。三方よしの精神を掲げる滋賀銀行でも、この姿勢を変えることなく実践していきたいと思っています。滋賀県も少子高齢化の影響で帰省するたびに店がなくなり、経済が衰退してきているように感じます。滋賀銀行の一員として地元の中小企業を支え、滋賀県の経済発展に貢献していきたいです。

受験生の皆さんへのメッセージ

大学生活はとても自由です。どのように過ごすかはすべて自分次第なので、「大学でこれに打ち込む」という目標をひとつだけでも持ってください。それが迷わず突き進んでいくための道標になるはずです。「1年生ではこれに打ち込んで、2年生からはこれに打ち込もう」など、進むべき方向が変わっても問題はありません。進む方向を人任せにせず、自分の意思で選んでいけば自ずと道は拓けるはずです。

※掲載内容は取材当時のものです。

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