公務員・教員

震災の現場で学んだ多くのことを胸に、
災害現場でも活躍できる機動隊をめざしたい。

大阪府警察 合格川口 和也 さんKazuya Kawaguchi法学部法律学科卒(2019年3月) / 滋賀県 比叡山高校 出身

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大阪府警察の採用試験合格、おめでとうございます。
まずは、警察官を志したきっかけについてお聞かせください。

ありがとうございます。
父が警察官をしていることもあり、小さい頃から警察官に憧れていました。でも、明確なきっかけとなったのは、小学生の頃、滋賀県警本部を見学に行ったことです。
父が務める滋賀県警本部が改装されたとき、父に誘われ見学に行きました。警察本部の雰囲気を肌で感じ、現役警察官の方々の話を聞くうちに、「僕もこんなところで働きたい!」と思うようになり、帰る頃には「絶対に警察官になろう!」と心に決めていました。あの時から今まで、その思いがブレたことは一度もありません。
その夢を叶えるため、法学部に公務員コースがあり、採用試験の合格率も高くて、熱心にサポートしてくれる経法大への進学を決めました。

警察官をめざして、経法大ではどのような学修に取り組んでこられたのですか?

1年生、2年生の頃は、警察官になるための具体的な勉強というよりは、警察官としての素養を磨くことに力を入れました。具体的には、陸上部に入って体力づくりに励んだり、強者塾というボランティアサークルの活動で、東日本大震災で被災した福島県南相馬市に行きました。
初めて南相馬市に入ったのは、1年生の夏休みのとき。震災から4年が経った頃でした。立入禁止が解かれたばかりだったこともあり、ほぼ震災当時のままの南相馬市を見て衝撃を受けました。やはり、ニュースで見る震災と実際の現場で見る震災は別物でした。現地の人から、「震災の日は、どうしたらいいのかわからなかった」という声を多く聞き、津波が来ることがわかっていても、どこへ逃げればいいのかわからなかったそうです。南相馬市では、避難誘導をしていた警察官の方も2名殉職されました。災害現場での判断や行動の難しさを痛感し、もし自分が警察官としてそこにいたら何ができたのか、と深く考えるきっかけになりました。そこから3年生まで、夏と冬は継続的に南相馬へボランティアに行き、多くのことを学ばせていただきました。
3年生からは、警察官になるための本格的な勉強を始めるために、「Sコース(特修講座)」の公務員講座を選択し、アスリートクラスに入りました。公務員試験は数的処理など、数学が大切だと聞いていたので、先生が用意してくださるプリントに沿って重点的に勉強しました。陸上部の活動と公務員試験の勉強を両立できたのは、少人数クラスでの丁寧な指導や、先生からいただく様々なアドバイスのおかげだと思います。
4年生からは、大学で朝から晩まで友人と一緒に勉強する毎日です。僕は滋賀県に住んでいますが、冬休み中も毎日朝から大学に出てきて勉強していました。同じ道を志す友人たちと切磋琢磨しながら勉強できる環境は、本当に心強かったです。

陸上部での活動について、お聞かせください。

陸上は大学に入ってから始めました。また、監督がいなかったので、最初は何をやればいいのかわかりませんでしたが、陸上経験者の先輩がつくってくれたメニューをこなしていくうちに、だんだん陸上の楽しさもわかるようになりました。大きな大会で優勝するなどといった輝かしい成績は残せませんでしたが、元々、警察官になるための体力づくりのために入部しました。毎日休まず体力づくりに励むことで、とても有意義なクラブ活動になったと思っています。

大阪府警の採用試験には、どのように臨まれましたか?

試験前は、「公務員採用試験直前対策講座」を受講して、勉強してきたことの最終確認をし、試験に向けての気持ちをつくっていきました。キャリアセンターで何度か面接練習をしていただきましたが、特に大きな指摘はなかったので、過度の練習は控えました。あまり練習しすぎて、本番で混乱してもいけないと思ったからです。それに、本番でも自分の思いをしっかりと話す自信もありました。
そんな状況の中、最初に受けたのが警視庁でした。警察大学校が試験会場だったこともあり、雰囲気にのまれて極度の緊張状態に。結果、一次試験で落ちてしまいました。しかし、この経験のおかげで大阪府警の試験には落ち着いて臨むことができ、見事合格することができました。
合格発表の日の朝、ネットに自分の番号を見つけた瞬間、「受かった!」と目の前にいる母に伝えると、母は泣いて喜んでくれました。その他、お世話になった人たちにも合格を報告していきましたが、本当に喜んでくれました。そんな姿を見ていると、合格を喜ぶ気持ちよりも、「ここは、まだスタートライン。気持ちを引き締めてしっかり頑張ろう」という決意と、これまで支えてくれた方々への感謝の気持ちで胸がいっぱいになりました。

それでは、今後の抱負についてお聞かせください。

やっとスタートラインに立ったところ。これから警察学校に入るまでに、もっと勉強して、もっと体力をつけて、厳しいことで有名な大阪府警の警察学校に、全力でぶつかっていきたいです。
無事、警察学校を卒業して警察官になった後は、災害復興などに携われる機動隊を希望しています。そして、最終的には刑事部に行きたいですね。実は、この道は父と同じ道なんですが、父に憧れて同じ道をめざしている、とかではないんです。自然とそう思うようになったのですが、やはり親子って似るんでしょうか。

受験生の皆さんへのメッセージ

公務員をめざすなら、同じ道を志す人がたくさんいる経法大は最適な環境だと思います。たとえ勉強につまずいても、助けてくれる友人、全力でサポートしてくださる教職員の方々が必ずいます。そして何より、公務員になるためのプログラムがとても充実しています。だから、安心して学び、将来の夢を実現してほしいと思います。頑張ってください。

※掲載内容は取材当時のものです。

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