公務員・教員
大学で学んだ法律や政治、文化などの知識を盛り込み、
生徒が社会とつながるきっかけとなる授業をめざします。
教員をめざしたきっかけは?
中学生の頃から、教員になりたいという夢は持っていました。高校入学当初は英語の教員をめざして、英語漬けの毎日を送っていたのですが、3年生の時に尊敬できる社会の先生に出会ったことで、法律や政治についてもっと学びたいと思うようになったんです。そこで法学部に進み、法律の知識を勉強しながら、教員免許を取得することにしました。
お仕事のやりがい、魅力はどういったことでしょうか。
現在、中学2年生の社会科を担当しているのですが、授業を通して生徒が新しいことに興味を持ってくれたり、視野を広げてくれたりする姿を見られることが喜びです。私のひと言が、少しでも生徒に届いていることを実感できると、授業にも一層熱が入ります。高校生の時の私がまさにそうだったんですが、普段、ニュースもろくに見なかった私が、社会の授業で時事問題や憲法の話を聞かせてもらったおかげで、社会の様々なことに興味を持つようになり、その授業があったからこそ、社会科教員になった今の私がいるんです。そんなふうに、生徒と社会をつなぐきっかけとなれる教員、授業をめざしたいですね。
大学時代、教職課程の勉強や採用試験対策はどのように行っていましたか?
社会科の教員になるには「高等学校教諭免許状(地理歴史)」「高等学校教諭免許状(公民)」「中学校教諭免許状(社会)」の3種類の免許を持っていることが望ましい、というのが最近の傾向です。そのため、学ばなければならないことは多く、学部の専門科目と教職課程の単位を並行して取得するのは、本当に大変でした。履修の仕方にはじまり、教育実習の準備や採用試験対策まで、悩んだ時はすぐに大学の職員の方に相談しました。勉強の進め方や面接対策などで、具体的なアドバイスをいただけたことはもちろん、「いつもの笑顔を忘れなければ大丈夫!」と励ましていただいたことが、何よりの心の支えになりました。今でも授業や生徒指導に悩んだ時は、この言葉を思い出して頑張っています。学生と職員の方の距離が近く、一人ひとりの悩みや課題に対して、親身に相談にのっていただけるのは、大阪経済法科大学のアットホームな雰囲気と環境ならではだと思います。
大学時代の学びや、大学生活が、今のお仕事にどのように生きていますか?
社会科は他教科との結び付きが強い教科です。歴史で文化にふれる時には、美術や音楽の知識が役立ちますし、近代史の理解に法律や政治の知識は欠かせません。今、授業では江戸時代を教えていますが、今後、近代史や公民の授業を担当する際に、法学部で学んだ専門知識を活かせることが今から楽しみです。
教職課程を履修するなかで、「やりたいこと(夢)のためには、苦手なことや嫌いなことにも挑戦しなければならない」という意識を持てたことは、これから社会人として仕事と向き合っていく上でも、大きな成長だったと思います。また、ゼミ活動を通して、法律専門職や一般企業など、教員以外の職業をめざす仲間と出会えたことも4年間の財産の一つ。多様な価値観や客観的な視点を得ることができました。
今後の目標を教えてください。
生徒は一人ひとり、みんな違う人間です。特に“中学生”という多感な時期の生徒たちは、日によって時間によっても感じ方や考え方が違います。そんな生徒たちの気持ちを敏感に察し、一人ひとりに寄り添った授業、指導ができるようになりたい。そのためには、一つ一つ経験を重ねていくしかないので、ベテランの先生方や、年の近い先輩方の姿に学び、良いところを柔軟に取り入れながら、日々成長していきたいです。
※掲載内容は取材当時のものです。
仕事道具コラム
授業に持参するのは、教科書と自作の授業用ノート。50分の授業の進め方を事前に考え、板書する内容と、口頭で説明する内容を、それぞれ1ページにまとめておきます。また、授業の最初にその回の学習テーマを発表するのですが、私はテーマを紙に書いて張り出しています。生徒に興味を持ってもらうための工夫の一つです。