公務員・教員

人の命を救う、消防官という仕事に就きたい。
その夢を叶えるために、僕は経法大に編入学した。

柏原羽曳野藤井寺消防組合消防本部 合格西野 博貴 さんNishino Hirotaka法学部卒(2016年3月) / 大阪府 大阪教育大学附属高校平野校舎 出身

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柏原羽曳野藤井寺消防組合消防本部の採用試験合格、おめでとうございます。
消防官を志したきっかけについて、お聞かせください。

ありがとうございます。
僕は3年生から経法大に編入学しました。それまでは他の大学に通い、理学療法について学んでいたんです。
以前の大学では、病院で実習を行う授業がありました。その実習のなかで、救急隊の方々の実際の仕事にふれたことが、僕が消防官をめざすきっかけになりました。
救急車で病院に運び込まれた、脳疾患の患者さんがいらっしゃったことがあり、最初は危険な状態だったのですが、救急隊の方々がいち早く患者さんのもとに駆けつけ、適切な応急処置をされたことで、一命を取り留め、病院での治療を受けることができたのです。その時、「救急隊って、すごい仕事だ」と、僕は率直に感じました。将来は医療関係の仕事に就きたいと考えていたのですが、この時から救急隊の仕事、消防署での仕事に興味を持ち始め、いろいろ自分で調べるようになり、その結果、本気で消防官をめざすようになったのです。

では消防官になるための学習をするために経法大に編入学されたのですね?

はい。以前の大学では消防官になるための勉強はできなかったので、どんな大学で学ぶのがいいのかを調べ、最終的に経法大を選びました。Sコース(特修講座)の公務員講座やキャリア支援課による進路サポートなど、公務員をめざす上での学習環境やバックアップ体制が充実していると感じたからです。両親にも無理を言いましたが、「どうしても消防官になりたいんだ」と説得し、編入学を認めてもらいました。

経法大に編入学後は、どのような学習に取り組まれましたか?

3年生から編入学した私は、Sコースでは他の受講生よりも遅れがあったため、みんなと一緒には受講せず、Sコースのカリキュラムや公務員採用試験の出題傾向などについて教わった上で、主に図書館で自習することで筆記試験対策に取り組みました。経法大の図書館は、公務員採用試験の例題集や消防官の面接試験対策についての本など、欲しいと思う参考書が、すごく充実しているんです。このたくさんの本を活用することで、公務員採用試験に合格するための力が確実に身についていったと思います。
また、キャリア支援課にも何度も足を運び、採用試験対策についての相談をしました。勉強方法についてのアドバイスを受け、面接試験については模擬面接を何度もしていただきながら、入退室やおじぎの仕方、話し方などを一から学ぶことができ、本当に助かりました。

授業では、どのようなことが学べましたか?

一番良かったと思うのは、公務員特別演習で学べたことですね。消防官や警察官をめざす学生のためのゼミで、指導教員は、かつて奈良県警察に勤務され、採用の仕事にも携わったことがある西口先生が担当されているんです。
この演習では、消防官や警察官の仕事や組織、社会的使命などについて改めて詳しく学びました。現役の消防官の方を大学に招き、話をうかがう機会もありました。人を救うという仕事の喜びと厳しさ、救えなかった時の悔しさなど、最前線で活躍されている方のリアルな想いが伝わり、胸が熱くなりました。「やっぱり素晴らしい仕事だ、僕が進むべき道はこれしかない」と再確認でき、モチベーションをさらに高めることができたと思います。
また、集団討論や論文などにも取り組みました。論文については、先生にきめ細やかな添削指導もしていただけ、消防官の採用試験で論文を書く時にも、この時に身につけた力が役立ったと実感しています。

他にも採用試験に向けて頑張ったことはありますか?

体力検査に向けてのトレーニングにも、力を注ぎました。編入学したばかりの頃、実は体力にはあまり自信がなかったんです。でも公務員特別演習で仲良くなった友人がトレーニング方法を教えてくれ、これを毎日こなすことで、以前は10回もできなかった腕立て伏せが、苦もなく50回以上できるようになりました。体重も20kgほど絞れたんですよ。
同じ消防官を志す、その友人がいなければ、僕は合格していなかったと思います。体力づくりのことだけでなく、常に互いを意識して切磋琢磨しあい、一緒に頑張ってきましたから。
その友人とは、広島市の土砂災害の時には、一緒にボランティアにも行ったんです。持っていったスコップで泥を掻き出し、「今の自分たちにはこれくらいのことしかできないのか」という無力感を味わうとともに、救助活動に努める消防官の方々の姿を目の当たりにして、そこに自分たちの将来を重ね合わせました。僕も、友人も、採用試験に合格することができ、一緒に頑張ってきて良かったと、今、心から感じています。

採用試験で、頑張ってきた成果のすべてを発揮できたのですね。

はい。柏原羽曳野藤井寺消防組合消防本部の採用試験では、論文や面接を通じて、公務員特別演習で現役消防官の方から話をうかがって感じたこと、広島の災害現場で実感したこと、だからこそ僕は消防官になりたいんだという想いを、しっかりと伝えることができました。本番直前まで、キャリア支援課の方や西口先生に何度も模擬面接をしていただいたことも、本当に役立ったと思います。
経法大に編入学してからはずっと、消防官になるための勉強にすべてを注ぎ込む毎日を過ごしてきました。そのおかげで夢を叶えることができ、本当に良かったと心から思えます。合格を知った時は、涙が出たほどで、一緒に喜んでくれた先生やキャリア支援課の方々、友人、そして両親にも、心から感謝しています。

今後の抱負についてお聞かせください。

僕は今、大阪市内に住んでいますが、幼い頃は藤井寺市に住んでいました。ここなら土地勘もあるので、緊急時により迅速な対応ができる、と考えたのが、柏原羽曳野藤井寺消防組合消防本部を志望した理由です。自分にとって馴染み深いこの街の人々に信頼してもらえる消防官になるため、まずは必要な基本知識をしっかりと身につけ、その基本に忠実であることを心がけたいと思います。
そして、いずれは救急隊で活躍したいという想いも持っています。僕が消防官を志したきっかけが、救急隊ですから。でもどんなポジションであっても、市民の方々を救うという仕事ができることに変わりはありません。そのことをとてもうれしく感じていますし、どこでも与えられた場所で、全身全霊を傾けて頑張りたいと思います。

受験生の皆さんへのメッセージ

自分の夢や目標を実現させるためには、活用できるものはどんどん活用すべきだと思います。キャリア支援課、図書館、Sコースなど、この大学にはいろいろな制度やプログラム、施設・設備などがありますし、これらをうまく使うことで、ぜひみなさんも自分自身の夢を叶えてほしいですね。そうすることで、僕も消防官になることができたのですから。そして、同じ目標を持つ仲間を作ることも、おすすめします。仲間がいれば励みになり、互いに負けたくないという気持ちになるから頑張り続けることができます。経法大でなら、きっといい仲間を見つけることができると思いますよ。

※掲載内容は取材当時のものです。

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