公務員・教員
国税専門官になると決めた、4年生の4月。
仲間がいたから進んでこられた、合格への道のり。
国税専門官の採用試験合格、おめでとうございます。
国税専門官を志したきっかけについてお聞かせください。
ありがとうございます。
実は元々、国税専門官に興味があったわけではなく、中学生の頃からずっと司法書士になりたいと思っていました。だから、司法書士になるために最適な大学はどこかということを軸に大学選びをしていたところ、Sコース(特修講座)の法職講座がある経法大に魅力を感じて、進学を決めました。
入学してからも司法書士をめざして勉強に励んできましたが、ゼミで国税専門官という職業を知ることになりました。ゼミの先生に「向いているんじゃないか」と言っていただいたことで興味を持ち、どんな職業か調べだしたのがきっかけです。
国税専門官のどのようなところに魅力を感じたのでしょうか?
国税専門官はその名の通り、国税局や税務署で、納税が適正かつ円滑に行われるように指導や調査することが使命です。税金がないと国や地方の財政は立ちゆかなくなるため、やりがいが大きく、重責も伴う仕事だと言えます。また、ニュースで目にすることもあると思いますが、脱税などの不正と最前線で闘うのも国税専門官です。いわゆる、マルサというものですね。このように、国や地方の財政基盤を支え、社会的な正義を守る仕事であるという点に、とても大きなやりがいを感じました。
国税専門官をめざす上で、どんな学修に取り組まれたのでしょうか?
将来の目標を国税専門官へと完全に切り替えたのは、4年生の4月頃です。6月に行われる一次試験まで時間が限られていたので、できることはそれほど多くはありませんでした。そんな中でも、経法相互乗り入れ制度を利用して、「会計学」などの経済学部系科目を重点的に学ぶようにしました。数字が苦手なのでかなり苦心しましたが、必死になって勉強しました。特に「会計学」は高い点数を取って、他の受験生と差をつけたかったので力を入れた科目です。
また、それまで公務員試験の対策をしてこなかったので、公務員をめざしている友人たちから話を聞くなどして、できる範囲の勉強を必死にやりましたね。
一次試験直前の2週間は、朝の10時から夜の10時まで、毎日大学で缶詰になって勉強していました。大学で勉強する方が集中できますし、何と言っても目標に向かって同じように勉強に励む仲間がたくさんいます。勉強を教えあったり、情報共有をしたりと、互いに支え合い、刺激し合いながら試験勉強に取り組むことができました。よく公務員試験は孤独な戦いと言われますが、そんなことはありませんでした。むしろ、仲間がいたから頑張れましたし、「一人じゃない」といつも感じることができて心強かったです。
本番の試験でも、その成果を発揮することができたのでしょうか?
そうですね。短期間でしたが、集中して勉強したおかげで、一次の筆記試験には無事、合格できました。論文は科目が選べたので、法学部で取り組んできた民法を選択。司法書士をめざして勉強してきた3年間が活きました。
その次は二次試験の面接です。僕は人見知りな上に、緊張すると、思っていることをうまく伝えることができないので、キャリアセンターで2日に1度は面接練習に励みました。本番の面接には、いい緊張感を持って臨めたのですが、入室した瞬間の部屋の空気が予想よりかなり穏やかだったため、プツンと緊張の糸が切れてしまい、手応えのないまま面接は終わってしまいました。それでも、自分の思っていることを伝えられましたし、後悔するような内容にはならなかったのは、キャリアセンターで何度も面接対策をしていただいたおかげだと思います。
経法大に入って、ご自身で変わったと感じるところはどこですか?
勉強することが、楽しくなったところですね。大学での学びは、着実に身についていくのが実感できたので、勉強すればするほど楽しさは増していきました。「ここは、あの時にやったところだ」「これは、あれを利用すればいいんだ」など、学修内容が着実に積み重なっていくのが自分でもわかりました。また、友人と問題について、「僕はこう思うけど、どう思う?」など議論することにも楽しさを覚えるようになりました。
今後の抱負についてお聞かせください。
国税専門官の試験には合格しましたが、実はまだ国税局の採用面接試験が残っています。大阪の国税局の面接を一度受けたのですが、大阪は志願者が多いので採用は厳しそうで、他の国税局から面接の連絡が来るのを待っている状態です。面接自体は、赴任地の国税局で働く意思があるかどうか確認する程度の内容だとは聞いていますが、まずは、その面接をクリアすることが直近の目標ですね。晴れて国税専門官になった後は、国のため、国民のためになる仕事がしたいと思っています。
※掲載内容は取材当時のものです。