公務員・教員
スキルより大事なものは、挑戦する気持ち。
大学時代に得た経験のすべてを地域貢献に活かしたい!
大阪府警察の採用試験合格、おめでとうございます!
まずは警察官をめざしたきっかけを教えてください。
ありがとうございます。僕はもともと工科高校で建築を学んでいたんです。でも、設計や製図の実習をこなすたびに、僕のしたい仕事とは違うかもしれないと疑問を抱きはじめました。そんな時、親しい近所のおじいさんやおばあさんと話をする機会があり、将来のことを相談。すると「中くんは真面目だから警察官が向いているよ」とアドバイスをくださいました。
思えば家の前に交番があり、警察官はずっと身近だった職業。子どもの頃からカッコいいなという憧れを持っていました。近所の方のおかげで、子どもの頃の夢を思い出したという感じです。
なるほど。では経法大を選んだのも、警察官の夢を意識したからですね。
警察官になるからには、まず法律を学びたいという気持ちがありました。ただ、高校3年生の夏まで硬式野球部の活動に励んでいたので、引退して大学を探す頃にはもう主なオープンキャンパスは終わっていて…。先生のすすめで知った経法大に連絡を取り、さっそく大学見学をお願いしました。
実際に大学を見たのは初めてでしたが、スタッフの方の説明がとても丁寧で、学びの内容も好印象でした。法学部への推薦枠もあったことから、すぐに受験を決意しました。また、海外での仕事が多い父親の影響で留学にも興味があったので、留学制度や国際教育プログラムが充実している点も魅力的でした。
入学後はどのような学習に力を入れましたか?
警察官の採用試験合格を意識していたため、まず1年次はSコースの授業を毎回受講していました。さらに留学の夢を叶えるため、中国と韓国を巡る「国際学生交流セミナー」にも参加。その時に自分のコミュニケーション力不足を痛感したんです。警察官の夢を叶えるための勉強も大切だけど、ひとつの目標にとらわれず何にでも挑戦したい…。そんな想いで採用試験のための勉強を一時中断し、英語力のレベルアップに力を入れ始めました。学生時代だからこそ叶えられる留学の夢を、実現できる力が欲しかったんです。
たくさんの努力を重ねて、ついに留学という目標を実現したんですね?
はい。2年生の夏から4カ月間、アメリカに留学しました。ただ、ホームステイ先のお母さんがのんびりした方で、現地に着いた日もなんと家族旅行の真っ最中。向かいに住む親戚の方が鍵を開けてくれたのですが、初日から4日間は一人ぼっちの状態でした。
その後も何かとトラブルが続き、精神的に参ってしまって別の家に住む留学仲間に相談したんです。すると一緒に話を聞いていた友人のホームステイ先のご家族が、「アメリカでつらい思いをさせてごめんなさい」と、泣いてくださって…。その方たちの心遣いのおかげで、僕も同じ家で生活ができるようになりました。
それは大変でしたね。その分、精神的にも強くなれたのでは?
とにかく感謝の気持ちが大きくて、ヘタな英語でも気にせず積極的に会話を交わしました。最初は辞書が手放せない状態でしたが、最後の頃にはしっかり想いを伝えられるようになりました。以前ならばスキルがない自分に自信を無くしていましたが、この経験から、今はまず行動に移すことを大切にしています。帰国してからもすぐに中国での「海外フィールドスタディ」に参加し、英語での交流を重ねました。
挑戦する気持ちが、警察官の採用試験でも活かされましたか?
留学の経験に満足してしまい少し気持ちが緩んだ時もあったのですが、姉からの叱咤激励を受けて、3年次の秋からは再度Sコースの講座に参加。筆記試験対策に力を入れながら、空いた時間には体力づくりにも励みました。キャリア支援課の指導を通じて、志望動機の書き方や面接の受け答えを学べたことも良い経験でした。
採用試験は生まれ育った大阪を守りたい一心で、大阪府警だけにチャレンジ。部活や留学の辛い経験を乗り越えた気持ちの強さを、面接でも思いきりアピールしました。また、民間の警備会社から内定をいただいていたことも自信になりました。
では今後に向けての意気込みを聞かせてください。
大学で得た法律の知識や、留学で養われた国際性は、社会で必ず役に立つことと思います。そうした経験を地域との交流に活かしながら、市民の方々を守れる警察官になりたいです。そのためにも、まずは厳しいと言われる警察学校での毎日を、持ち前のガッツで乗り越えたいですね。また一人の社会人として、語学や漢字に関する知識もレベルアップできるよう、これからも勉強を続けるつもりです。
※掲載内容は取材当時のものです。