公務員・教員

めざすは農業と福祉の連携での地域活性化。
BIPプログラム、研究発表大会、サークル活動など、
多様な挑戦で培った力で大自然に挑む。

国家一般職(農林水産省 関東農政局)合格 石村 和大 さんKazuhiro Ishimura法学部法律学科卒(2024年3月) / 京都府立北嵯峨高校

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農林水産省職員の採用試験合格、おめでとうございます。
公務員を志すようになったのは、いつ頃からですか?

公務員を志すようになったきっかけは、高校2年生の時に参加した地元商店街を盛り上げるためのボランティアです。普段は閑散としている商店街がイベントで盛り上がり、たくさんの人が笑顔で話している様子を見た時に「こんな瞬間をもっとつくって、維持していきたい」と思いました。そして同時に、同じように元気を無くしている地域が日本各地にあるのではないだろうかと考え、国家公務員として地方創生に取り組みたいという目標が生まれました。

農林水産省を志望された理由はなんでしょうか?

自然が好きなので、自然環境や資源を活かした地域創生ができればと考えていました。地方創生について調べていくうちに農林水産省が取り組んでいるグリーン・ツーリズムに興味を持ちました。グリーン・ツーリズムとは、簡単に言えば農山漁村の自然や文化、人々との交流を楽しむ滞在型の旅行です。都市部と地域の交流・共生を促す取り組みですが、インバウンド(訪日外国人旅行)を含む観光客を農山漁村に呼び込み、活性化を図ることが目的です。農林水産省ではこうした取り組みを幅広く展開しているので、ここなら自分のやりたいことが実現できると今からワクワクしています。

大学ではどのような学修に取り組まれたのですか?

1年生の時に「判断推理」を履修しました。基礎的な部分を丁寧に教えていただけたので、この授業のおかげで公務員採用試験における教養試験へ向けての土台ができたと感じています。授業内で実際に問題を解く時も、スムーズに理解できました。
2年生からは、専門試験でも出題される分野の授業を履修。「行政法総論」では、行政法の背景や判例に関する詳しい内容を学ぶことができました。過去問を解いていると出題内容に着目しがちですが、そもそもの背景知識を持っているか否かで理解力に大きな差がでます。「許可」と「認可」の違いなど、用語の意味もひとつひとつ具体的に解説していただけたのもありがたかったです。また、経法相互乗り入れ制度を利用して経済学部の「農業経済論」も履修しました。明治期以降の日本農業の発展過程から、現在の日本が抱える食料・農業問題まで、入省後も役立つ幅広い基礎知識を身につけられたと感じています。
2年生から4年生まで履修していた「公務員特別演習」は、公務員を志す学生にとって欠かせない授業だと感じました。2年次と3年次は時事問題に関するディスカッションがメインだったので、他者の意見を受け入れて、自分の意見を持つ力が身につきました。周りが活発に発言する学生ばかりで、多様な視点や考えを得ることができ、公務員採用試験の論文を書く際の下地にもなりました。論文はさまざまなステークホルダーの視点を意識して書くことが重要だと公務員特別演習の先生から教わりましたが、授業内で自然と意識することができていたので、論文の内容にも活かすことができたと思います。
3年生の後半からは面接練習が多くなり、公務員採用試験に合格した先輩がメンターとしてアドバイスに来てくれることもありました。面接練習では自分の想いを伝えることはできましたが、深く追求されると答えられないこともあり、行政に関する知識不足を痛感しました。授業後、答えられなかった部分を調べて情報をインプットしていくことで、さらに知識を蓄え、採用試験に向けて対策ができたのは良かったと感じています。

大学生活で印象に残っていることはありますか?

2年生の時に学生研究発表大会に出場したことが印象に残っています。直前まで出場するか迷っていましたが、ゼミの先生から「せっかくなら挑戦した方がいい」と背中を押されて出場を決意。大会本番まで残された期間はわずかでしたが、「共同不法行為の成立要件について」というテーマで情報収集し、発表資料を作成していきました。15分間の発表で、聞き手にどこまでわかりやすく伝えられるか。スライドの1ページ内にどこまで情報を入れるべきか。先生にもアドバイスをいただきながら何度も修正しました。本番には納得のいく形に仕上げられることができ、結果、2位に入賞することができました。
その後、学部混成チームで教育DXの未来について議論し、・企業担当者の前でプレゼンテーションする「KEIHO BIP(Business Idea Presentation)プログラム」にも参加。2週間という短期間で、各学部の学生と議論を重ねていきました。しかし、DX(デジタル・トランスフォーメーション)に関する知識がなかったので、勉強しながら資料を作成するのがとても大変で、ずいぶん苦労しました。その分、学生研究発表大会よりも論理的で中身の濃いプレゼン資料が完成したので、自分でも手応えと成長を感じました。
また、創造者(ツクルモノ)というボランティアサークルを立ち上げたのも思い出深い出来事ですね。高校生の時にのボランティア活動を行っていました。その経験から実際の現場を肌で感じながら社会貢献できる場をつくりたいと考え、サークルを設立しました。フードロスの削減活動から不登校児童の支援まで、さまざまな活動を展開していましたが、サークルの代表者として全員が主体的に動けるように組織するのが大変でした。グループごとにリーダーを配置し、メンバー間の話し合いが活発になるようにしたり、各人の能力を肯定して積極的に仕事を任せたり、組織マネジメントという面ではとても勉強になったと思います。

試験本番に向けて、どのような準備をされたのですか?

就活実践キャンプに参加し、本番と同じような緊張感の中で行う模擬面接や先輩とのディスカッションを経験しました。特に先輩とのディスカッションでは、どのような方法で勉強していたのかを質問し、それまで抱いていた不安を払拭することができました。私は自分のペースで公務員採用試験に向けて勉強したかったので、ほぼ独学で進めていましたが、自分の勉強方法が合っているのかずっと不安に感じていました。先輩に相談したところ、みんなそれぞれ違う方法で勉強しており、「勉強方法に唯一の正解はなく、自分がやりやすい方法ならどれも正解だ」ということを教わり、不安が解消されました。
そのほか公務員特別演習の先生に模試の結果を見ていただき、このままで問題ないか相談し、エントリーシートの添削をしていただくなど、試験直前には細かい部分まで対策をしました。

今後の抱負についてお聞かせください。

関東農政局は本庁と比べて農家とより近い立場にあるので、現場の意見をしっかり聞きながら政策に反映させたいと思っています。また、農業と福祉の連携にも力を入れていきたいですね。障害者や高齢者、生活困窮者などが農業分野で活躍することができれば、自信や生きがいを持って社会参画でき、農業の新たな働き手の確保にもつながると考えているからです。さらに、地域の経済が活性化し、魅力が増していけば、地方創生にもつながっていくはずです。大学でさまざまなことに挑戦し、培ってきた力を活かせば、必ず実現できると思っています。

受験生の皆さんへのメッセージ

大学を選ぶ時は、実際に大学へ足を運んでください。オープンキャンパスなどで在校生の話を聞くことで、大学の本当の姿を知ることができます。大学に入学したら、とにかくさまざまなことにチャレンジすることが大切です。失敗したとしても、たいしたことはありません。大学生のうちに、どんどん失敗してください。そこから得たものは、必ず就職活動や将来に活かせます。

※掲載内容は取材当時のものです。

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