公務員・教員

現役消防官から学んだ「防災力」を活かし、
より多くの市民を支えられる消防官をめざしたい。

大阪市消防局 合格青山 斗希也 さんTokiya Aoyama法学部 法律学科卒(2022年3月) / 大阪府 常翔学園高校 出身

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大阪市消防局の採用試験合格、おめでとうございます。
消防官を志したきっかけについてお聞かせください。

ありがとうございます。
昔から人を支える存在になりたいと思っていたので、ずっと消防官には憧れていました。より強く志すようになったのは、大学入学後です。大学入学前の私は、消防官に対して「自己犠牲の精神を持った勇敢な人が危険を顧みず消火活動に従事する」というイメージを抱いていましたが、大学で学生消防隊「SAFETY」に参加し、八尾市消防本部の方々と一緒に活動する中で、防災意識の啓発も消防官の重要な任務であることを知りました。市民の防災意識や知識を高めることこそ、市民の安全や減災につながる最も有効な手段だとわかり、明確な目標を胸に消防官をめざすようになりました。

経法大を志望された理由は何でしょうか?

消防官になるための進路として様々な大学を比較検討している中で、たまたま経法大のオープンキャンパスに参加したんです。その時、幸運にも学生消防隊「SAFETY」の初代隊長の方とお話する機会に恵まれ、「SAFETY」の取り組みから大学での学修内容まで詳しく教えていただくことができました。その時、「ここなら絶対に消防官という夢を叶えられる」と実感し、経法大への進学を決めました。

消防官をめざし、大学ではどのような学修に取り組まれたのですか?

1年生から、「Sコース(特修講座)」で採用試験に向けた学修を進めました。公務員という同じ夢を抱く仲間と競い合うようにして勉強できるので、挫けそうになった時もお互いに支え合って進んでいくことができました。3年生からは新型コロナウイルス感染症の影響でSコースの授業も映像配信型に切り替わり、一人で勉強することが多くなりましたが、仲間の存在は常に励みになりましたね。また、映像配信による授業は自分の都合の良い時に、必要な分野の学修に取り組むことができるので、私にとってはプラスに働いたと感じています。
2年生から参加した「公務員特別演習」も、なくてはならない授業でした。元警察署長の西口先生が公務員に必要な思考力を鍛えてくださったので、公務員として活動していく上での礎ができたと思っています。具体的な例を挙げれば、線状降水帯による記録的豪雨が頻発しているというニュースから、何が紐解けるのか?そもそも、なぜ頻発しているのか?地球温暖化が関係しているなら、どのような影響があるのか?自治体レベルで考えれば、ハザードマップはどこまで周知されているのか?など、自分の頭で考え、自分の意見を持つ練習を繰り返し行うことで、思考の幅が驚くほど広がったと感じています。4年生からは面接練習やグループディスカッションにも取り組んだので、対話の中で自分の考えを発信することにも慣れ、本番の面接にも自信を持って臨めましたね。
正課授業の「公務員のための憲法」や「刑法」などの学修も、筆記試験へ向けた勉強を本格化させる良いきっかけになりました。試験ではこの分野がよく出題されるなどの実践的な情報も教えていただいたので、憲法や法律の基礎をしっかり理解し、学修を深めていくための土台づくりができました。

学生消防隊「SAFETY」では、どんな活動に取り組まれたのですか?

1年生の頃から八尾市消防本部の方々と一緒に、地域の防災訓練に参加しました。この活動を通して消防官に対する意識が大きく変わったわけですが、1年生の頃は失敗も多かったです。市民の方から消火器の扱い方について質問されたのに、知識不足から具体的に答えることができないといった経験もありました。そんな時に消防官の方から「知識は重りにならないから、どんどん身につけた方が良い」と声をかけていただき、本気で勉強に励むようになりました。その結果、消火器を扱う国家資格である消防設備士乙種6類に見事合格。失敗してもくじけず、高みに挑戦してみようという意識が芽生えました。
また、チームの隊長という貴重な経験もさせていただきました。コロナ禍で思うように活動できない時期もありましたが、八尾市消防本部と大学の協力のもと、zoom講演会を開いていただいたり、地域のコミュニティラジオで防災情報を発信したりと、コロナ禍だからこそできた挑戦も多くありました。最終的には消火・救助活動の重要性もしっかり理解した上で、防災という視点も得ることができたので、「SAFETY」の活動を通して、より多くの市民を支える存在に近づけたと感じています。

大学生活で印象に残っていることはありますか?

1年生の時に、海外インターンシップでベトナムへ行ったことが印象に残っています。ちょうど北朝鮮とアメリカがハノイで首脳会談をやっている時だったので、世界情勢が動く瞬間を肌で感じることができました。また、インターンシップ先はホテルだったので、消防とは違う角度から人に尽くす仕事を体験できたのも良かったですね。
あと、3年生の12月に地元の消防署へ見学に行ったことも印象深い出来事です。最初は大阪市消防局に電話をかけたのですが、新型コロナウイルス感染予防の関係上、入ることができませんでした。「地元の消防署にも一度連絡を入れてみれば」と助言をいただいたので、そのままの流れで電話をしてみると、「明日だったら入れるよ」という返答が。ここしかないというタイミングだったので、すぐに行動に移して本当に良かったです。翌日、消防署へうかがうと、署内を見学させていただいただけでなく、訓練施設に入れていただいたり、新人隊員の方のお話を聞かせていただいたりと、貴重な時間を過ごさせていただきました。やはり、憧れやイメージだけで務まる仕事ではないなと改めて実感し、消防署訪問をきっかけに、より気を引き締めて学修に打ち込むようになりました。

本番の試験に向けて、どのような準備をされましたか?

朝から夜まで一日中、図書館で筆記試験の勉強をしていましたね。一問も落としてなるものかという気持ちで、Sコースの教材を繰り返し解き続ける毎日でした。今日はこの分野、明日はこの復習といった具合でコツコツ勉強を進めていましたが、時には疲れてさぼりたくなる時もありました。しかし、周りには同じ目標に向かって勉強をしている友人がいたので、友人の姿を見る度に「負けてはいられない」と自分を奮い立たせることができました。仲間の存在は本当にいつも励みになりましたね。
また、公務就職支援室には週に3日のペースで通い、論文の添削をしていただきました。それまで論文を本格的に書いたことがなかったので、最初の頃はボロボロでした。今読み返しても何を書いているのかわからないレベルです。しかし、「論文の書き方」から丁寧に指導していただいたおかげで、どんどん上達していく手応えがありました。最初に結論を書き、次にその理由を説明し、事例で理由を補強、最後に結論を再提示するという「PREP法」も、この時初めて教わりました。合計で60本は書いたと思います。フィードバックしていただいた内容を修正しつつ、別の論文も並行して書く。この生活をしばらく続けることで、自分なりの型のようなものが出来上がり、最終的にはどんなテーマにも対応できるようになりました。
ゼミや公務員特別演習では、西口先生にエントリーシートや自己分析の添削をしていただきました。「もっとこう伝えた方がいい、こういう表現方法もある」など、細やかに指導していただいたので、本当に感謝しています。

本番の採用試験では、培ってきた力を発揮できましたか?

1次試験の筆記試験は全体的に解けたつもりでしたが、終わってみるとやはり一抹の不安が残りました。しかし、最大限やれることをやってきた自負があったので、すぐに「これでダメなら仕方がない」という気持ちに切り替えることができました。1次試験と2次試験の間に、論文と体力試験がありました。論文はしっかりと対策してきたので、書き終わった後は清々しい気持ちでした。2次試験の面接も基本的には同じです。自分の意見をしっかり持って臨むことができたので、緊張することもなく、面接官の方に自分の考えを包み隠さず話し、「これで不合格なら縁がなかったんだ」という気持ちで帰路につくことができました。

今後の抱負についてお聞かせください。

試験に受かるために勉強してきたのではなく、消防官として活躍するために勉強してきたので、ここからが本当のスタートだと考えています。消防官をめざして勉強してきた日々のおかげで、努力することは苦ではなくなりました。むしろ、消防官の職責を全うするためには当たり前のことだと思えるようになったので、これからも全力で訓練や勉強に取り組んでいくつもりです。まずは現場で消防・救助の活動にしっかり取り組み、市民の安全を支える一助になりたいです。そして、「SAFETY」で現役消防官から学んだ防災力を活かし、予防課でより多くの市民を支える存在になりたいと思っています。

受験生の皆さんへのメッセージ

行きたい大学が決まっていない人は、まず自分の目標や、なりたい職業を探してください。そして、それが実現できる大学はどこかを調べてください。試験に合格できそうな大学や知名度のある大学という基準で選ぶと、後々きっと後悔すると思いますよ。
大学は本当に楽しいところです。しかし、根底に目標をしっかり持って行動しているかどうかで、4年後の未来は大きく変わってきます。今からじっくり考えて、ぜひ素晴らしい大学生活を送ってください。

※掲載内容は取材当時のものです。

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