進学

大学で得た「やればできる」という確信。
そこから、司法試験への挑戦がスタートした。

立命館大学法科大学院 甲南大学法科大学院 合格藤木 大雅 さんOoga Fujiki法学部法律学科卒(2018年3月) / 大阪府立 柏原東高校 出身

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法科大学院入試合格、おめでとうございます。
法律家への道を歩もうと考えたきっかけについて、お聞かせください。

ありがとうございます。
司法試験への挑戦を決意したのは、大学2年生の時です。それまでの僕は、はっきりとした将来の目標を持っていませんでした。法学部に入学した理由も、「ただ、なんとなく」というのが本音です。でも2年生の冬に行政書士の資格試験に合格し、「頑張れば、結果を出せる」という手応えがつかめたことで、「だったら、さらに難関に挑んでみよう」という想いが沸き起こりました。そこから、司法試験合格という大きな目標が定まったというわけです。

行政書士試験を受けられたのは、どのような経緯があってのことですか?

大学入学当初から就活を見据えて「資格を取ろう」と考えていました。就活での自分の強みになりますから。それで1年生の時に、まず販売士検定試験に挑戦。エクステンションセンターの資格講座を受講し、2級に合格することができました。その後、同じ年の12月からSコース(特修講座)の行政書士講座が始まったので、「とりあえず」という気持ちで受講しました。
ただ、この行政書士講座には、最初の頃はそれほど真剣に取り組んでいませんでした。「行政書士の試験は難しそうだし、受からないだろうな」と思っていたのです。でも繰り返し受講するうちに、その気持ちは少しずつ変わっていきました。「頑張れば、合格できそうだ」と。それから2年生の11月まで、この講座で一生懸命に勉強し、結果、行政書士の資格試験に合格することができました。この事は、本当に大きな自信になりました。やればできるんだ、と。

行政書士試験合格が、大きな転機になったのですね。

はい。ただ、すぐに「次の目標は司法試験だ」と決めたわけではありません。難関であることは間違いないですし、司法書士試験にも興味があったので、正直、迷いました。その時、相談に乗ってくれたのが、1年生の時の大学演習でお世話になったメンターの先輩です。「やるなら、司法試験をめざすべきだ」というその先輩の言葉が後押しとなって、僕は決心できました。先輩は僕より2学年上で、今は同志社大学法科大学院で勉強されています。このように同じ大学の先輩が、自分がめざす道を先に歩んでいることも、「同じように頑張れば、自分も」という自信やモチベーションにつながっています。
「なんとなく」で入学した法学部でしたが、司法試験を意識するようになった頃には、法律の勉強そのものへの興味も強まりつつありました。物の売買に関する法律をはじめ、法律は自分たちの日常生活にも密接にかかわっている。そうした「身近な学問」としての法学を、面白いと感じるようになっていました。そんな気持ちの変化も、司法試験を本気で志す一因になったんでしょうね。

その後、法科大学院受験に向けて、どのように学修を進めてこられたのですか?

Sコースで、法科大学院の受験対策に取り組みました。3年生からの受講であったため、先生の薦めで、まず1年生と一緒に法職基礎講座から始めました。「他の3年生はもう実践的な論文試験の対策に取り組んでいるという時期に、基礎からやり始めて追いつけるんだろうか?」という焦りもありましたが、結果として、このやり方が正しかったと、今は実感しています。法学部の授業だけでは難しい、受験対策に特化した学修の基盤を、しっかりと築くことができましたから。その上で、同級生たちに早く追いつこうとハイペースで学修を進めました。他の学生が3年かけて学ぶ内容を、1年間でやり切らなければ受験に間に合いませんから。そうして毎日一生懸命勉強したことで、冬頃には同級生たちと机を並べて一緒に勉強できるまでになりました。それでも他のみんなが書いている論文と自分の論文とを見比べては、「まだまだレベルに差がある、追いつかなくては」と常に自分を奮い立たせ、頑張り続けたのです。

その頑張りが、合格という成果に結びついたのですね。

高校の頃までの自分には、考えられないくらい勉強しました。でも、行き詰まりなどを感じることはなく、順調すぎるくらい順調に進めてこられたと思います。やはり、目標を持つことは大切ですね。これまでに持ったことのなかった高い目標が、自分を引っ張っていってくれたように感じます。
4年生の8月に立命館大学法科大学院と甲南大学法科大学院の入学試験を受け、9月の発表で、どちらも合格という結果を得ました。春からは、第一志望の立命館大学法科大学院に進学します。
僕は憲法や行政法など、公法系を少し苦手に感じています。これを克服するため、公法系に強い法科大学院に進学したいと考えていました。そんな僕に、Sコースの先生が、「憲法や行政法なら、この法科大学院のこの先生がいい」とアドバイスをしてくださいました。先生のアドバイスをふまえ、自分が一番成長できる環境が整っていると感じた法科大学院が、立命館大学法科大学院だったのです。
大学卒業後の進路が決まったことはうれしいですが、同時に身の引き締まる思いがあります。目標は、司法試験合格ですから。法科大学院でこれまで以上に頑張らなくては、と、気合いを入れ直しています。

今後の抱負についてお聞かせください。

司法試験に向けて、法科大学院でしっかりと学修に励みたいですね。厳しい道のりかもしれませんが、絶対に合格するんだという、強い想いを持ち続けて頑張ります。やれば、できる。そう信じています。
そして将来は、弁護士になりたいと考えています。相談者の方々の話に親身になって耳を傾け、さまざまな問題を解決できる、頼りがいのある弁護士が、僕のめざすところです。特に関心があるのは、相続問題など親族間のトラブル。僕自身も身近でそうした問題を目の当たりにしたことがあり、その時は悲しい気持ちになりました。やはり家族や親戚は、お互いに思いやりが持てる間柄であってほしい。そんな人と人とのより良い関係づくりを支える弁護士を、めざしたいと思います。

受験生の皆さんへのメッセージ

この大学に入ったら、Sコースや資格講座など、自分が興味を持った講座やプログラムをぜひ受けてほしいと思います。最初はほんの軽い気持ちで大丈夫。ただ、最初の1週間くらいは、一生懸命頑張ってみてください。それで、何かが変わるかもしれません。僕も、行政書士講座を受けたことで、その後の人生が大きく変わりました。あまり好きではなかった勉強も、今は誰に言われなくても毎日真剣に取り組んでいる。とにかく、何かに挑戦してほしいですね。これまで想像もしていなかったような自分に変われるチャンスが、そこにはありますから。

※掲載内容は取材当時のものです。

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