難関試験合格

入学時からの一つ一つのステップの積み重ねが、
公認会計士現役合格という最高の成果をもたらした。

公認会計士試験 合格大平 夕 さんYu Ohira経済学部卒(2015年3月) / 高知市立 高知商業高校 出身

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公認会計士試験合格、おめでとうございます。
受験を志望されたきっかけについてお聞かせください。

ありがとうございます。
僕は高校では商業科で、当時から簿記を学んでいました。正直、あまり勉強は好きではなかったのですが、高校1年生の終わり頃に、日商簿記検定3級の試験を受けてみたんです。簿記や数学は少し楽しいと感じていたので、なんとなく「ちょっと頑張ってみようかな」という気持ちでした。結果は、合格。「僕も頑張れば、成果が出せるんだ」と、初めて勉強に対する自信が芽生えました。それからは簿記の勉強がさらに楽しくなり、高校卒業までに日商簿記検定2級も取得しました。
「大学でもっと頑張って、自分がどこまでやれるか試してみたい」と考えた僕は、公認会計士試験への挑戦を大きな目標として掲げました。そして、Sコースなど資格試験に向けた学習環境が充実している経法大に進学したんです。

経法大入学後に、日商簿記検定1級にも合格されていますね。

はい。公認会計士試験という目標に向かう上での一つのステップと考えて、挑戦しました。
実は高校時代にも、1級受験のための勉強はしていたんです。でも自分で買ったテキストでの独学だったため、なかなか頭に入らなくて…。その点、大学に入ってからは、Sコースの会計職講座で改めて簿記の基礎からしっかりとした指導を受けることができたのが良かったですね。また、経済学部の授業では、簿記のやり方だけでなく「なぜ仕訳を切る必要があるのか?」といった、企業経営の中での簿記の役割や仕組みまで深く学ぶことができ、おかげでスムーズに理解が進むようになったと感じています。日商簿記検定1級の過去問題集なども着実に解けるように力がついていき、その結果、2年生の6月には日商簿記検定1級に合格することができました。

そして3年生の時に公認会計士試験の短答式試験に合格され、
4年生の時には論文式試験にも合格と、
確実にステップアップを重ねてこられたのですね?

振り返って考えてみると、「積み重ねが大きい」というのが正直な気持ちです。1年生の時の会計職基礎講座から、Sコースでは「合格するために何をすべきか」を意識し、効率的な勉強方法について、丁寧に指導していただきました。短期間に詰め込んだのでなく、入学時から時間をかけて取り組んできたので、講義で手一杯になるといったことはなく、復習などもきっちりとやり切ることができ、その積み重ねが自分の成長を支えてくれたんだと実感しています。何しろ、勉強しなければいけない量が多いですから。計画的に進めないと合格は難しいでしょうし、逆に言えば、きちんとやれば合格できるカリキュラムが、Sコースにはあると思います。

現役合格という素晴らしい結果に至るまでに、
大きな苦労などはありませんでしたか?

試験科目の中で、監査が苦手だったんです。難しく感じていましたが、先生に何度も質問し、その都度、丁寧に教えていただくことで、だんだんと理解できるようになっていきました。授業でもSコースでも、自主的に質問すれば、先生が親切に答えてくれるのが、とてもありがたかったです。
Sコースの公認会計士講座では、2年生の終わり頃から3年生にかけての上級講座は専門学校に通わせていただけ、専門学校で公認会計士試験の対策指導をみっちりと受けることができます。でも僕の場合、入学前に日商簿記検定2級に合格していたこともあって、他の学生より1年早く、1年生の終わり頃から専門学校で学ぶ上級講座を受けさせてもらえたんです。それでも僕は、講座が修了したあとも「もっと専門学校での勉強ができれば」と思い、エクステンションセンターのスタッフの方に相談をしました。すると3年生からさらにもう1年間、専門学校で2度目の上級講座が受けられるよう、手続きをしていただけました。合格までそれほど大きな苦労もなく、しっかりと勉強に励むことができたのは、こうした柔軟な対応など、教職員の方々に手厚くサポートしていただいたおかげだと思い、本当に感謝しています。

合格を勝ち取った時の喜びは、どのようなものでしたか?

合格発表の日は、自分で近畿財務局まで発表を見に行きました。合格したことを確認できた時は、思わずガッツポーズをとりましたよ。そしてすぐに高知の親に連絡をし、「おめでとう」と言ってもらうことができました。発表前夜は布団に入ってもなかなか寝付けず、朝もいつもより早く目が覚めるくらい興奮していましたから、その緊張感が一気にとけたような気持ちでしたね。
また、発表当日にはゼミがあったので、先生やゼミ生のみんなと合格の喜びを分かち合えたことも、うれしい思い出になったと感じています。

資格試験のための学習に打ち込んでこられた4年間だったと思いますが、
そのほかにも大学生活で印象に残ったことがあればお聞かせください。

1年生の時に、フィールドワークで参加した「あべの・天王寺まちづくりプロジェクト」は、とてもおもしろく、ためになりました。大学コンソーシアム大阪が主催するプロジェクトで、他の大学の学生も一緒になって、学生の視点でまちづくりのアイデアを提案するというものです。でも最初は何からどう手をつけていいかもわからず、指導教員の方からアドバイスを受けながら少しずつ進める中で、グループでの協働の難しさを痛感しました。
また、ボランティアで「OSAKA光のルネサンス」という大阪市のイベントにスタッフとして参加したり、キャリアサポートを手掛ける企業でのインターンシップを経験したりと、1〜2年生の頃にはいろいろなことにチャレンジしました。せっかく大学に入ったのだから、興味がわいたことは積極的にやってみようと考えてのことでしたが、結果的にこれらの経験は公認会計士試験の勉強にも役立ったと感じています。
何に取り組むにしても、「どういった方法でやるか?」が大切であり、他の人の意見や本なども参考にしながらその方法を考え、行動に移すことでようやく前に進む。多くの体験を通じて、僕はそのことを学びました。会計士の試験勉強に取り組む上でも、まず自分に合った勉強のスタイルを確立させることが大切。そう気づいて、いろいろ考えて試す中で、「これだ」と思える勉強スタイルをつかめたことが、僕を合格に近づけてくれたんだと思います。

今後の抱負についてお聞かせください。

大学でも会計士の方々と直接話ができる機会があり、そうした中で多くの会計士の方から「監査が基礎」と教わりました。「実務を通じて、まず監査のスキルをしっかりと身につけていきたい」と考え、卒業後の進路として監査法人を志望。公認会計士試験に合格してまもなく、内定をいただくことができました。
春から僕が働くことになるその監査法人は、地方事務所の設立を積極的に進めています。将来、もし高知事務所を新設するという計画が生まれれば、その力になってみたい。僕が育った高知県は、人口も減少傾向にあり、企業も大阪ほど多くはありませんが、その中に自分の力が発揮できるチャンスがあるならば頑張ってみたいですし、高知県の経済振興に貢献できる可能性もあると思います。当初は大阪事務所に配属されますが、大阪で経験を重ね、それを将来的に高知でも生かす動きを意識して仕事に取り組み続けることが、自分自身の成長にもつながるはずです。

受験生の皆さんへのメッセージ

「何事にもチャレンジできる時には、ぜひ積極的にやったほうがいい」と、僕は思います。大学でいろいろなことにチャレンジすれば、それが自分の将来につながる貴重な経験になるかもしれません。僕もこの大学で、Sコースでの学習、インターンシップ、ボランティアなど、いろいろなことに取り組んできました。経法大にはそうした挑戦ができる機会がたくさんありますし、また「やってみたい」と思ったら、先生や職員の方々が相談に乗ってくれ、サポートをしてくれます。まずは行動に移すことが大切。体験しなければ気づけないことだって、たくさんあるのですからね。

※掲載内容は取材当時のものです。

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