民間企業

ゼミ、部活、留学。
すべての経験が僕を大きく変えてくれた。

JAならけん(奈良県農業協同組合) 内定森本 敏斗 さんHayato Morimoto経済学部経済学科卒(2019年3月) / 奈良県 天理高校 出身

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内定先についてお聞かせください。

JAならけんから内定をいただきました。
JAならけんは、県単位で統一された農業協同組合です。入社すると研修を経て、貯金や貸出、為替などの銀行業務を行っている「信用事業」か、一人ひとりのライフサイクルに合わせた、人・家・車の幅広い保障を提供する「共済事業」のどちらかに配属される予定です。
他にも、組合員の営農活動を支援する「指導事業」、農業生産や生活に必要な資材を共同購入して組合員に供給する「購買事業」、生産者から消費者へ安全安心な農畜産物を届ける「販売事業」、個人では所有できない大規模営農関連施設を共同で利用する「利用事業」、不動産コンサルティングを中心に地域の活力と組合員の資産価値を高める「資産管理事業」、生活関連事業として「葬祭事業」などがあります。
他のJAは市単位ですが、県全体を管轄するJAならけんは、やはり規模が違います。大好きな地元・奈良の状況や課題を全体的に見ることができ、地域の人に寄り添いながら発展をサポートしていける点が大きな魅力だと感じています。生涯に渡って奈良の発展を支えていきたいですね。

就職活動の当初からJAならけんを志望されていたのでしょうか?

いいえ。就活を始めた頃は、幅広く業界を見ていました。車が好きなので自動車業界を検討したり、スーパーでアルバイトをしていたので小売業界についても調べたりしていました。特に、3年生の時に行かせていただいたインターンシップ先のディーラーでは、大好きな車に携わる仕事を肌で感じることで、就職というものを強く意識するきっかけになりました。
普段の生活でも、様々な職業を意識するようになり、自動車業界や小売業界に限らず、もっと広い目で就活について考えるようになっていきました。そして、ゼミの取り組みで中小企業の経営者にお会いする中で、企業が抱える課題や直面している問題を伺い、企業を資金面からサポートする金融業にも興味を持つようになりました。

ゼミでは、どのようなことに取り組まれたのでしょうか?

僕の所属している高橋ゼミでは、八尾市の中小企業とコラボして、現状調査や課題抽出、その解決策としての商品開発など、アクティブなフィールド活動を展開しています。この活動を通して、「八尾の歴史に残る仕事」を生み出し、地域の活性化をめざしています。
3年生の時、八尾市で袱紗(ふくさ)をつくっている中小企業とのコラボプロジェクトに参加しました。若者に馴染みの薄い袱紗を、何とか広めることはできないか。この課題を解決するための商品企画が始まりました。
どんな製品にすれば若者に使ってもらえるのか。袱紗の良さはどんなところにあるのか。様々な考察を重ねたのち、僕はティッシュケースにするというアイデアを考え、経営者の方にプレゼンをしました。残念ながら僕の提案は採用されませんでしたが、他のゼミ生が考えた「袱紗の生地を用いた巾着袋」をみんなで製品化し、学祭で売り出したところ大ヒット。販売開始と同時に「あ、これいいやん!」と、すごい勢いで売れていきました。
アイデアを考え、企画書をつくり、それをプレゼンするという経験は、就職活動にも活かされたと思います。自己PRを考え、履歴書をつくり、面接でプレゼンする。やっていることの根幹は、ほぼ同じだと思います。
また、企業の課題に向き合い、地域活性化に向けて伴走するゼミでの取り組みは、融資という形で企業に寄り添い、地域を盛り上げていく金融業にも通じるところがあります。そういう意味では、ゼミ活動を通して就職活動への基盤づくりもできていたと思います。

就活にはどのように取り組まれたのでしょうか?

まずは、自己分析や志望動機を考えることから始めました。正直、最初は何を書いていいのかまったくわからず、自問自答の毎日でしたね。自分の強みと弱みはどこか。何を大切にしてきたのか。考えては少し書き、考えては少し書きの繰り返しです。先生や友人、親など、色んな人にもアドバイスを受けながら、出てきたキーワードを整理していき、キャリアセンターにも何度も足を運んで、書いた内容を添削してもいただきました。
あと、僕はすぐに緊張する方なので、面接練習には力を入れました。3年生の2月に参加した就活キャンプでは、かなり鍛えられたと思います。先生相手の面接練習では、最初はかなり緊張して頭が真っ白になったりもしましたが、周りの友人の顔つきがどんどん変わっていくのを見て、僕も負けていられないと奮起しました。先生や企業の人事担当の方からも多くのアドバイスをいただき、面接への自信を深めることができたと思います。
それでも、本番の面接がすべてうまくいったわけではありません。十数社の面接を受けましたが、毎回帰りの電車の中で「今日はこんな質問があって、ここがダメだった」「この質問にはこう答えるべきだった」など反省点をまとめて、ふりかえりをしていました。

JAならけんの選考は、どのようなものでしたか?

まず筆記試験があって、それをパスすれば作文と個人面接があります。他の企業と違っていたのは、面接が1回しかないという点。たしか時間は15分くらいだったと思います。そんな短時間で自分のすべてを伝えるのはとても難しかったのですが、それまで繰り返してきた面接の練習が活きて、JAならけんの面接はとてもスムーズに受け答えができたと思います。作文に関しては、どんなテーマが出るか予想できなかったのですが、事前にJAのサイトやパンフレットを読み込み、ある程度の対策は立てていたので、文字数制限ギリギリまで書き込んで、しっかりと自分をアピールすることができました。

大学生活で印象に残っていることはありますか?

部活と留学ですね。この2つは、大学生活の中でもかけがえなのない経験です。
部活は、1年生からソフトボール部に所属し、仲間と練習に明け暮れる毎日を過ごしていました。2年生の時は、全国大会の予選に代打で出場。チームは順調に勝ち進み、なんと全国大会への切符を手に入れました。あの時の感動は今でも忘れられません。
留学では、「1セメスター語学留学」を利用してニュージーランドに行きました。2年生の夏から4カ月間ホストファミリーの家にホームステイしていたのですが、英語がほとんどしゃべれなくて最初はかなり苦労しました。でも、1カ月くらい経つとだんだん環境にも英語にも慣れてきて、ホストファミリーや学校の先生、友人たちとコミュニケーションをとるのが楽しくなっていきました。元々それほど積極的な性格ではなかったのに、クラスメイトみんなに一人ずつ自分から話しかけ、いろんな国の人と交流を深めることができたのは、すごくいい経験になったと思います。この留学で得た行動力と積極性は、普段の生活やゼミでの活動、就職活動にも役立ちました。

今後の抱負についてお聞かせください。

大学の資格講座を利用して、ファイナンシャル・プランニング技能検定3級を取得できたので、入社するまでに2級の取得をめざしたいと思います。3級に比べてかなり難易度が高くなりますが、金融業界で活躍していくためには必ず取っておきたい資格ですから。
将来的には、会社の同僚からも、地元・奈良の人からも信頼される人材になりたいです。そして、みんなで奈良県を盛り上げていきたいと思います。

受験生の皆さんへのメッセージ

大学に入学してすぐは、何をしたらいいのかわからないと思います。例えば、授業を履修することひとつとっても、どれを履修すればいいのか迷うでしょうし、将来の目標が決まっていない人もたくさんいると思います。でも、大丈夫。まずは、いろいろな人と触れ合うことを第一に考えてください。無理に目標を決める必要はありません。交流の輪が広がっていけば、自然と自分のやりたいことも見えてきます。しかも、経法大には、全力で学生をサポートしてくださる先生がいます。充実したプログラムも揃っています。あとは、積極的に行動するだけです。それだけで素晴らしい道が、きっと開けると思いますよ。

※掲載内容は取材当時のものです。

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